桑名市の漏水管理
2024-10-22 16:14:01

宇宙データで漏水リスク管理を支援 桑名市が新システムを導入

桑名市が選んだ革新的な水道管理手法



桑名市上下水道部は、JAXA認定の宇宙ベンチャー「株式会社天地人」が提供する漏水リスク管理システム「天地人コンパス 宇宙水道局」を新たに導入しました。このシステムは、宇宙ビッグデータを活用し、効率的に漏水調査を行うためのクラウド型マッピングサービスです。今回の取り組みは、日本各地で問題となっている水道インフラの老朽化に対する解決策の一環として注目されています。

水道インフラの現状



日本全国では、上水道の老朽化が進行し、大規模な漏水事故が頻発しています。国のデータによると、国内の水道管路の約22%にあたる16万km以上が法定耐用年数を超えています。このような状況において、従来の点検方法では多額の費用と多くの時間を要し、効率的な維持管理が難しいのが現実です。千葉県の供給停止や大阪府の大規模漏水など、実際に被害が発生していることからも、その深刻さが伺えます。

桑名市の特徴と水道事業への貢献



三重県に位置する桑名市は、人口14万人を超える都市で、豊かな自然環境と観光資源に恵まれています。同市は、明治時代から続く「諸戸水道」を有し、水道サービスの歴史的な背景も持っています。しかし、近年では漏水の頻度が高まり、有収率が低下する傾向にあります。そのため、従来のエリアごとの漏水調査手法では対応が難しいと判断し、天地人の技術を導入する運びとなりました。

先進的な漏水管理システムとは



「天地人コンパス 宇宙水道局」は、複数の人工衛星から取得したデータを元に、漏水リスクの高い地域を5段階で評価し、一元管理できるシステムです。このシステムは、電子化された給水台帳や配水管図を活用し、リアルタイムに漏水リスクを把握することが可能です。直感的なインターフェースを備えており、現場でのデータ入力や管理も容易に行えるため、迅速な漏水発見や修理計画の立案を支援します。

特に注目すべきは、AI技術を駆使して過去の漏水データを分析し、今後の漏水リスクを精度高く評価できる点です。2022年度には内閣府との実証実験を実施、その結果、点検費用の最大65%、調査期間の最大85%の削減が期待されています。

未来の水道経営を見据えて



桑名市上下水道部の担当者は、「従来の調査方法では本市の漏水リスクに対処しきれないと感じ、天地人のシステム導入を決定しました。有収率の改善を目指し、このシステムが大いに役立つことを期待しています」とコメントしています。技術力の高さと導入の容易さから、すでに全国の20以上の自治体に採用されているこのシステムは、日本の水道インフラの未来を支える重要な武器となるでしょう。

お問い合わせ



「天地人コンパス 宇宙水道局」についての詳細は、以下の特設サイトをご覧ください。
天地人コンパス 宇宙水道局 特設サイト

株式会社天地人の連絡先は、メール([email protected])での問い合わせを受け付けており、漏水事業担当の上村が対応します。これからの水道経営をより良いものにするための取り組みが、全国へ広がることを期待しています。


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会社情報

会社名
株式会社天地人
住所
東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階
電話番号

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