乳がん体験者コーディネーター養成講座が開講
2025年9月からの開催を予定している「第21期乳がん体験者コーディネーター(BEC)養成講座」が、2024年7月1日より受講申込を開始します。本講座は、認定NPO法人キャンサーネットジャパンが主催し、乳がん医療に関する科学的な知識を身につけたい方々を対象としています。
乳がん罹患数の増加と課題
近年、日本における乳がん罹患数は増加の一途を辿り、2024年には91,800人に達する見込みです。このような背景の中、患者自身がしっかりとした乳がんの情報を得ることがますます重要となっています。しかし、インターネット上には情報が溢れていますが、正確かつ信頼できる情報を選別することは容易ではありません。さらに、ゲノム医療の進展や新たな薬剤の登場が、乳がん治療をますます複雑化させています。
講座の内容と目的
本講座は、2007年4月のがん対策基本法施行時から始まり、今回で21期を迎えます。乳がん患者が直面する課題に対処し、適切な情報へアクセスできる力を養うことを目的としています。講義は、著名な専門家による全19回のオンデマンド配信形式で行われ、受講生は自身のペースで学ぶことができます。
さらに、前期プログラムを修了した受講者は、少人数制の後期プログラムに進むことができ、実践的なスキルを身に付ける機会も設けられています。
受講者の声と活躍
これまで700名以上の受講者がこの講座を修了しており、その中には乳がん患者やその家族、医療従事者、ジャーナリスト、製薬会社の社員、美容アドバイザー、トレーナーなど多彩なバックグラウンドを持つ方々がいます。現在、全国で271名の乳がん体験者コーディネーターが、啓発活動や患者会の運営、ピアサポート、講演などで大きな貢献をしています。
社会への影響
この養成講座を通じて、乳がん患者が自らの経験を生かし、社会に役立つ存在となることを願っています。がん患者が治療に前向きに取り組むためには、情報の正しい選別が必要です。本講座を通じて、理解を深めた受講者がさらなる啓発活動を展開することで、乳がん患者とその家族が安心して生活できる社会の形成に寄与するでしょう。
まとめ
認定NPO法人キャンサーネットジャパンは、1991年に設立以来、患者が自らの意思で治療に臨むための情報提供を行っています。がんに関する最新情報の発信や啓発イベントの開催を通じて、より良い社会の実現を目指しています。今回の講座もその一環で、多くの方々の参加を心よりお待ちしております。