若者能が成人を迎えました
若者能は、創設から20年の時を経て、ついに成人を迎えることとなりました。この20年間、能の魅力を広める活動を続けてきた若者能は、これまでの成果を今回の公演で示す機会を得ました。今回は、特に難易度の高い演目「道成寺」に挑戦します。
若者能の理念と成り立ち
若者能は、塩津圭介さんが大学生時代に設立した団体です。若者の視点から、能という伝統文化を学生の手によって発信し、これまで続けてきた活動は、多くの学生と様々な世代の人々を能に引き寄せてきました。彼らのスローガン「若者の、若者による、若者のためのお能」に従い、初めて能を観る方々にも楽しく、わかりやすい公演を目指しています。
難曲「道成寺」の魅力
今年行われる公演では、「道成寺」という、大変難しい演目が取り上げられます。この作品は、能楽師が一人前になるためには欠かせない曲と位置づけられています。演目の特徴の一つは、舞台に吊るされている巨大な鐘です。その鐘が、舞台上で見事な演出力を発揮し、シテが鐘の中に飛び込む瞬間は圧巻です。このとき、シテが鐘に入ることの危険と、その短い時間に行うさまざまな演出が、観客に緊張感をもたらします。
参加しやすい環境づくり
若者能では、観客の参画を促すために、学生鑑賞券を1,000円で提供しています。また、初めて観る方々が安心して楽しめるよう、事前に演目についての説明を行っており、LINEでのリアルタイム解説や、海外からの観客向けの英語説明も用意されています。これらはすべて学生たちの手で実施されています。
未就学児の入場は制限されていますが、別室でのライブビューイングを用意しており、家族連れにも楽しんでもらえる工夫が施されています。さらに、文化庁の「日本博」への参画も認定されており、日本の伝統芸能を広める役割を果たしています。
公演情報
「若者能20周年公演 - 道成寺 - 」は、2025年3月15日(土)に国立能楽堂で開催されます。チケットには、学生応援チケットや一般チケット、ライブビューイング席など、多様な選択肢が用意されています。特に、学生票は1,000円で提供され、若者が能を身近に感じるための大きな機会です。さあ、ぜひこの機会に若者能の魅力に触れ、実際の公演を体験しませんか。
公演詳細については
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