フォーティエンスコンサルティングが発表した人的資本経営に関する調査レポート
株式会社フォーティエンスコンサルティングは、TOPIX 100に含まれる2026年3月期決算を迎える82社に対し、人的資本経営に関する調査レポート「TOPIX 100にみる人的資本経営の現在地」を発表しました。本レポートは、開示制度改正後初めての有価証券報告書の人的資本開示を独自の4段階移行モデルと8つの判定基準に基づいて分析したものです。
調査の背景と目的
企業の競争優位の源泉が無形資産へとシフトする中で、人的資本への投資は、成長力や持続可能性に重大な影響を与える課題として急速に注目されています。特に、経営戦略と必要な人材の関連性が不明瞭であると、投資家は企業の戦略的目的の達成可能性を評価しづらくなります。2026年2月、開示制度が改正され、今後の事業年度においては経営戦略と人材戦略に基づいた具体的な情報の記載が求められています。このため、2026年3月期においては、初めて改正された有価証券報告書が発行されることになり、その重要性が増しています。
調査概要
今回の調査では、TOPIX 100の中から82社を対象に、各社の有価証券報告書に記載された内容を分析しました。76社は人事施策や基本的な人事指標の開示を行っていましたが、経営戦略と必要な人材の関連性を明示した企業はわずか6社(7.3%)にとどまりました。残りの76社(92.7%)は、この要件を満たしていないことが明らかになっています。
主な調査結果
調査結果によると、重点事業を特定している企業は62.2%であり、必要な人材を特定する企業は24.4%と報告されていますが、両者を結びつける理由が明記されている企業は13.4%にすぎません。このように、多くの企業において、重点事業の実現に必要な人材を具体的に示していないことが問題視されています。
各段階の到達状況
1.
段階A(人事施策の運用): 企業固有の施策と基本的な指標が開示されている(76社、92.7%)
2.
段階B(経営戦略と人材要件の連動): 重点事業に必要な人材の明示(5社、6.1%)
3.
段階C(人材要件に基づく人材戦略の策定): 具体的な進捗指標の提示(1社、1.2%)
4.
段階D(人的資本情報に基づく経営判断): 経営判断の実施(0社、0.0%)
調査結果を受けた提言
フォーティエンスコンサルティングは、特定の重点事業を選択し、必要な人材を具体化することを提案しています。人材の数量を開示するだけでは、その価値を伝えるには不十分で、経営戦略との整合性を示すことが必要です。また、経営戦略と人事戦略の連携を見える化し、各施策の進捗を確認するための指標を設計することも推奨されています。
フォーティエンスコンサルティングについて
フォーティエンスコンサルティングは、NTTデータグループのビジネスコンサルティングファームであり、製造業から金融、公益サービスに至るまで多様な業界に対してコンサルティングサービスを提供しています。これからも企業の人的資本経営を支援し続け、その成果を最大化していく所存です。詳細は、公式ウェブサイトをご覧ください。