鳥取の青谷高校が挑むムラサキウニプロジェクト
鳥取県の青谷高校が、ムラサキウニを通じて海の環境問題に立ち向かっています。この取り組みは、「鳥取ブルーカーボンプロジェクト」として知られ、海での様々な問題を学び、自ら行動する意識を育むことを目的としています。令和4年度から始まったこのプログラムは、「ウニに触れ、ウニを学び、海について考える」というテーマのもと、小学生や高校生を対象にした授業を行っています。
ムラサキウニと磯焼けの問題
海洋環境の悪化の一因とされるムラサキウニの増加は、藻場の衰退を引き起こしており、これは鳥取県沿岸でも深刻な問題です。青谷高校の生徒たちは、「青谷学Ⅱ」の授業を通じて、ムラサキウニによる磯焼けの原因を探り、対策を講じています。特に、県内の漁業者と協力し、ムラサキウニの駆除活動を実施することで、海洋環境の回復に貢献しようとしています。
生徒たちの研究と発表
今年度は、生徒たちがムラサキウニの生息状況や季節による変化を調査しています。漁業者との連携による調査結果をもとに、商品価値や最適な漁業利用方法を見出し、ウニの減少を促進しつつ藻場の復活を目指しています。この取組みは、鳥取県内で行われ、青谷町における具体的な効果も期待されています。さらに、青谷高校は第10回全国ユース環境活動発表大会で書類審査を通過し、広島で開かれる地域大会への参加が決定しました。
環境活動発表大会への参加
大会は、青谷高校の3年生6名によって参加され、彼らがどのようにプロジェクトを進めてきたかを発表します。指導には、海洋問題の専門家である実行委員会の古田事務局長があたります。大会は、優れた環境活動を発表し、他校の取り組みを学ぶ貴重な機会となるでしょう。
日本財団「海と日本プロジェクト」との連携
この活動は、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」として、海の問題を学びながら、次の世代に美しい海を残すための取り組みの一環です。地域の漁業者や学校が力を合わせ、ムラサキウニによる影響を理解し、未来の環境を守るためのアクションを起こしています。これにより、海の環境の重要性を再認識し、地域社会の一員としての意義を育んでいます。
今後の展開とイベント情報
さらなる取り組みとして、1月に予定されている学校給食でのウニ使用や、7月の海の日に開催予定の「とっとり海のごちそう祭2024」での普及活動が挙げられます。また、ウニの新商品開発も進められ、若い世代の生徒たちが創造的にプロジェクトに関わることで、実践的な学びが広がっています。
このように、青谷高校の取り組みは、ムラサキウニを通じて海の問題に立ち向かうだけでなく、学生たちの成長や地域社会との連携を促進する重要な役割を果たしています。今後の活動にも大いに注目したいところです。