レノボの新しいAIスーパーコンピュータ「ThinkStation PGX」
レノボ・ジャパン合同会社が、新たに手のひらサイズのAIスーパーコンピュータ「ThinkStation PGX」を発表しました。この革新的なコンピュータは、AI開発者や研究者、データサイエンティスト、学生、さらにはAIスタートアップの創業者向けに設計されています。その魅力は何と言っても、コンパクトなサイズでありながら、最大1000 TOPS/1 PetaFLOPSという驚異的な処理性能を実現している点です。
高性能の源、NVIDIA Grace Blackwellアーキテクチャ
「ThinkStation PGX」は、NVIDIAのGrace Blackwellアーキテクチャを基にしたGB10 Superchipを搭載。このプロセッサはFP4精度でのAI処理能力を最大限に引き出し、128GBの統合システムメモリが大規模な生成AIモデルのローカル動作をも可能にします。
例えば、最大2000億パラメータのモデルに対する処理能力を持ち、大規模なAIプロジェクトを進行中のユーザーにとっては非常に心強い存在となります。さらに、別売のPGX QSFPリンクケーブルを使うことで、2台のPGXコンピュータを結合し、最大4050億パラメータの処理が可能。これにより、インフラを柔軟に拡張できます。
ストレージやネットワーク性能も優秀
ストレージは、1TBまたは4TBのNVMe SSDを選択でき、自己暗号化機能も備えています。またネットワーク接続も充実しており、HDMI 2.1a、10GbE対応RJ-45、USB4 Type-Cが4つ装備されているため、多彩な周辺機器との接続がスムーズです。これにより、AIのトレーニングやデータ処理をより効率的に行えます。
先進的なワイヤレス通信とコンパクトなデザイン
「ThinkStation PGX」は、Wi-Fi 7やBluetooth 5.3にも対応しており、設置環境を選ばないのも大きな魅力です。そのサイズは約150×150×50.5mmで、質量は約1.2kgと非常にコンパクト。これにより、オフィスや自宅での利用に際しても扱いやすく、スペースの有効活用が可能になります。
開発者をサポートする環境
この機体には、NVIDIA DGX OSをベースにしたUbuntu Linux ProとNVIDIAのAIソフトウェアスタックがプリロードされており、購入後すぐにAI開発環境を立ち上げることができます。これにより、開発者は新たなプロジェクトを迅速に始めることが可能です。
コストパフォーマンスと出荷開始時期
価格は759,000円(税込、1TB SSD)からで、2025年の第4四半期に出荷が開始される予定です。技術の進化と共に、AIの可能性が広がる中で、正にハイエンドなパフォーマンスを求める全てのユーザーにとって、この「ThinkStation PGX」は強力な選択肢となるでしょう。
この新しい技術がもたらす未来への期待が箇条書きでも挙げられます。手のひらサイズでありながら、これほどの性能を秘めたコンピュータが、AIの世界にどのような革新をもたらすのか、今から目が離せません。