シュウウエムラがパリファッションウィークで魅せたメイクアップの新しい美

シュウウエムラが手掛ける新たな美の表現

パリファッションウィーク2025年春夏コレクションが開催され、特に注目を集めたのが、日本のメイクアップブランド「シュウウエムラ」です。このブランドは、上海と香港を拠点とするデザイナー、キャロライン・フーのショーで、バックステージメイクアップを担当しました。シュウウエムラのインターナショナルアーティスティックディレクター、内出氏が先導するこのプロジェクトでは、的確なプロの手によって、チュールとパステルカラーが調和したコレクションに、卓越した質感とエッジィさをプラスしています。

「破壊とロマンス」をテーマに

今回のコレクションのテーマは「破壊とロマンス」。愛の二面性を抽象的かつ力強く表現し、異なる個性の交差が新しい美を生み出します。キャロライン・フーがこのテーマに込めた思いは、デザインとテクスチャーにおけるコントラストを強調し、従来のルールを崩すことにあります。

シュウウエムラのメイクアップアーティストが手掛けた2つのルックも、その意図を如実に表しています。第一のルックでは、下まぶたに赤のアイシャドウをぼかした、感情を表現するエモーショナルなスタイルが印象的です。これに対し、第二のルックは曖昧なチェック模様のリップが特徴で、おしゃれでありながら遊び心を感じさせます。これらのメイクによって、キャロライン・フーのコレクションに力強い生命が吹き込まれました。

キャロライン・フーの背景

キャロライン・フーは2019年に「Reverie by Caroline Hú」を設立したウィメンズウェアブランドのクリエイターです。ニューヨークと上海を拠点に、日常生活に息づくロマンティシズムにインスパイアを受け、革新的なデザインを追求しています。現代的な美意識と高いクラフトマンシップが融合し、観る者を瞬時に惹きつける彼女のスタイルは、多くの批評家から高い評価を得ています。

彼女はロンドンのセントラル・セント・マーチンズで学士号、ニューヨークのパーソンズ美術大学で修士号を取得。また、2019年にはLVMHプライズのファイナリストとして選出され、BoF China Prizeの初代受賞者にも輝いています。Forbes Chinaの「30 Under 30」にも名を連ね、彼女の作品はニューヨーク・メトロポリタン美術館のコスチューム・インスティテュートに収蔵されています。

内出氏の役割

内出氏は、シュウウエムラのインターナショナルアーティスティックディレクターとして、同ブランドの進化における重要な役割を果たしています。彼は「シュウウエムラは日本初の国際的に認知されたメイクアップブランド」と語り、メイクアップとスキンケアの融合を提唱した創始者・植村秀の精神を継承し続けています。

内出氏は、自身のビジョンを基に、革新的でありながらプロフェッショナルなアプローチで新たなメイクアップのスタイルを提案し続けており、その評判は海外でも高まっています。