神秘と恐怖が同居する街々。
東京都下を結ぶ京王電鉄沿線には、通勤・通学で利用する人々の日常の裏側に隠れた不思議な出来事が数多く存在しています。2025年3月31日に刊行される『京王沿線怪談』は、そんな京王線と井の頭線の沿線に住む人々が語り継ぐ怪異を集めたローカル怪談集です。著者には、怪談作家として知られる吉田悠軌さんと川奈まり子さんの二人が名を連ねています。
怪談の数々, 多摩地域の真実の姿
この本には、特に京王線沿線の街での心霊体験や奇妙な事件が多く収録されています。たとえば、「笹塚のマンション」では、朝方に響く不気味なノック音や消える老婆の姿が語られ、居住者たちを震撼させる恐怖を映し出しています。
また、「府中のミイラ」では、遺跡から出土したミイラがどのように秘められたおぞましい真実を持つのかを追求し、読者に恐怖を与えます。さらには「調布の赤い女」と称される都市伝説が京王沿線にまで広がっていることが明らかになり、観光地としても広く知られているこれらのエリアが、実は恐怖に満ちた背景を持っていることが明かされます。
このように本書では、駅ごとに異なる表情を見せる京王線沿線の街で、どれだけ多様な怪異が存在するのかを掘り下げています。著者たちは、八王子出身という地元視点から、多摩地域の人々が語り継ぐ不思議な説話や実際の怪談体験談を丹念に記録しました。
誰にでも楽しめる豊富な内容
『京王沿線怪談』は、昔懐かしい話から最新の都市伝説まで、さまざまなバリエーションを揃えています。多摩地域に住む方々や過去に住んでいた経験のある人々、または不思議な物語が好きな方々にとっても、楽しめる内容となっています。
さらに特典として、本書未収録の書き下ろし短編が掲載された限定特典ペーパーが、様々な書店で配布される予定です。スタンプカードや書店ごとの特典が用意されているため、お近くの書店に足を運ぶのもいいかもしれません。
書籍情報
本書は文庫形式で、240ページのボリュームを持ち、販売価格は760円(税別)と手に取りやすい価格設定になっています。
ぜひこの本を手に取り、京王線と井の頭線が織り成す恐怖の物語に触れてみてください。都市の裏側に隠された怪異を読み解くことで、街への見方が変わるかもしれません。どうぞお楽しみに。