上司の業務負担を可視化する調査
株式会社プロストイックが実施した調査により、企業の管理職が抱えている“やりたくない”業務が明らかになりました。この調査は、本来上司が注力すべき業務に十分な時間を確保できていない現状を示しています。393名の管理職を対象にした結果、多くの上司が非本質業務に時間を割かれ、重要なマネジメント業務や戦略立案に集中できていないことが示されています。
調査背景
調査の背景には、現代の管理職が担う多様な役割があります。戦略立案、意思決定、現場業務の質の管理、メンバーの育成など、多岐にわたる責任を持つ管理職は、特にプレイングマネージャーとしての負担が増しています。この中で「本来、上司がやるべきではない業務」と感じる業務が多いという声が多数寄せられ、調査を行うことになりました。これにより、業務の適正配分を見直し、マネジメント支援のあり方を再考することが目指されています。
業務カテゴリー
調査では、管理職が時間を奪われる業務を「雑務・管理業務」「プレイヤー業務」「マネジメント業務」「採用・労務業務」の4カテゴリに分けました。特に堅実で反復的な「雑務・管理業務」が上長の負担となることが明らかになっており、その上位に集まった業務は、「やりたくないけれど、できる人がいない」といった理由から上司に集中している様子が見受けられました。
業務実態のランキング
調査の結果、時間を奪う業務についてのTOP5を以下に示します。
1.
細かい報告書作成:上層部への詳細な報告は定期的に要求され、多くの管理職が報告を自ら作成しているため、戦略的な思考に充てる時間が失われています。
2.
意味のない会議への出席:重要性を感じないまま出席しなければならない会議が多数あり、時間の浪費に繋がっています。
3.
社内会議の議事録作成:会議後速やかに議事録を作成することが求められ、多くの管理職が「見えない残業」に悩まされています。
4.
メンタル不調者へのカウンセラー的面談:部下のカウンセリングを行うことで精神的負担を抱える場面が多く見られています。
5.
ワークフロー申請のチェック:手続き面での負担が大きく、非効率な承認作業が多く含まれています。
組織全体への影響
この調査結果は、上司の業務効率だけでなく、組織全体の生産性や人的資本の活用に直結していることが明らかになりました。管理職が本来取り組むべき業務に注力できないことが、組織全体のパフォーマンスに悪影響を与えているのです。これからのマネジメントのあり方について、業務の分担や支援の方法を考える必要があります。
プロストイックの取り組み
株式会社プロストイックは、管理職が本来の業務に集中できる環境作りを支援しています。 non-essential業務の見直し、業務の仕組み化、実行支援などを行い、組織内での中間管理職の負担軽減に向けても積極的な支援を行っています。今後も、上司の役割や業務に対するアプローチがより一層重要にされることでしょう。