三菱電機と早稲田大学がDX人財育成を加速する協定締結
2023年11月8日、三菱電機株式会社(以下、三菱電機)と学校法人早稲田大学(以下、早稲田大学)は、デジタルトランスフォーメーション(DX)に必要な人材育成のための産学連携協定を締結しました。この協定は、三菱電機の人財統括部と早稲田大学データ科学センターとの間で結ばれ、両者の強みを活かした人材育成プログラムを構築することで、未来のDX人財の育成を目指します。
協定内容とその狙い
今回の協定では、早稲田大学の教育プログラムを活用して、三菱電機グループ内でのDX人財育成を推進します。具体的には、早稲田大学が持つデータサイエンスやIoT、AIに関する先進的なカリキュラムを基に、三菱電機が求めるスキルセットに最適化した講座を2025年度から「DXイノベーションアカデミー」に組み込む予定です。さらに、早稲田大学はこれにより、学生や社会人向けにデータ科学教育プログラムの充実を図ります。
この協定は、2023年11月の基本協定に基づいており、サステナビリティ社会の実現に向けた双方の取り組みを強化するものです。これにより、三菱電機が掲げる「循環型デジタル・エンジニアリング」を推進するための人財の育成が急務となります。
実践を通じた教育の重要性
早稲田大学では、2017年に設立したデータ科学センターを通じて、理工系・人文社会系の知識をデータ科学と融合させるプラットフォームを提供しています。こうした取り組みを活用し、2025年度には三菱電機での実際のプロジェクトを通じて学生にインターンシップの場を提供し、学んだ理論を実践に応用する機会を提供することが申し合わせられています。
このように、実践と理論を結びつける教育プログラムにより、学生はデータサイエンスの専門知識に加えて、実際のビジネスシーンで必要とされるスキルを身に付けることが期待されています。これによって、早稲田大学からの卒業生は即戦力として市場で活躍できるようになります。
双方の人材教育システムの構築
三菱電機と早稲田大学は協力して、データサイエンスやDXに関する講演会や研究会を定期的に開催し、相互の人材交流を進めることにも取り組んでいきます。これにより、大学で培った知識と企業の実務を融合させ、新たな価値の創出を目指します。
早稲田大学データ科学センター所長の松嶋敏泰氏は、「この協定締結が互恵関係の強化につながり、継続的な協働を楽しみにしています」とコメントしています。一方、三菱電機の常務執行役、阿部恵成氏は「DX人財の早期確保が重要課題であり、早稲田大学との協定を結べたことを嬉しく思います」と述べました。
結論
この協定締結を通じて、三菱電機と早稲田大学は、デジタルトランスフォーメーション人材育成のための抜本的な取り組みを強化し、社会が求める新たな価値を生み出す人財育成を進めていきます。両者の連携による教育プログラムが実現する未来に期待が寄せられています。