劔(Tsurugi)オープンソース公開の背景
先日、NECとノーチラス・テクノロジーズが共同で開発した純国産RDB「劔」が、オープンソースとして公開されることが発表されました。この「劔」は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が関与する、高効率・高速処理を実現するAIチップや次世代コンピューティングの技術開発プロジェクトの一環として生まれたものです。
このデータベースは、特にメニーコア・大容量メモリーを活用したハードウエア環境に最適化されており、ハードウエアの性能向上に伴いシステム全体のパフォーマンスも向上するというユニークな特徴を持っています。
劔の特徴と利用方法
「劔」はそのコミュニティサイトを通じて、GitHub上にて簡単にダウンロードすることが可能です。また、Dockerイメージも提供されており、開発者はすぐに自分の環境で試してみることができます。使用に関する書籍もあり、導入手順からアーキテクチャ、機能紹介、さらには先端データベース理論の解説までが含まれています。データベース初心者から専門家まで、幅広く役立つ内容となっています。
今後の展望
オープンソース化は「劔」の新しい出発となります。今後は、追加的なサービスの提供を計画しています。具体的には、以下のようなサービスが予定されています。
- - サブスクリプション提供: 来春より、NECとノーチラス・テクノロジーズの協力で、劔のサポートメニューと価格が発表される予定です。
- - PoC環境の提供: さくらインターネットの協力のもと、年内にPoC環境をサービス化し、サーバの貸出も検討中です。
個別のPoCや共同実証のご要望も受け付けていますので、興味のある方は個別に相談することが推奨されます。
イベント開催について
「劔」のオープンソース公開と書籍販売を祝うイベントも複数企画されています。主なイベントは次の通りです:
1.
OSS公開・書籍販売イベント: 2023年10月5日に東京・浅草で開催
2.
劔の勉強会: 2023年10月27日に北海道・札幌で実施
3.
劔の勉強会: 2023年11月10日に福岡・博多で実施
詳細については、劔のコミュニティサイトに随時お知らせがされる予定です。
今後も、劔に関連する活動として様々なイベントが開催される見込みで、さらなるコミュニティの拡大が期待されます。これを機会に、次世代のデータベースを体感し、新しい技術の波に乗ってみてはいかがでしょうか。
企業情報
- - NEC: 東京・港区に本社を構え、代表取締役社長は森田隆之氏。
- - ノーチラス・テクノロジーズ: 同じく東京・港区に本社を置き、代表取締役会長は神林飛志氏。
これからのデータベース文脈はどう進化していくのか、目が離せません。