新デジタイザカード登場
2022-04-14 11:00:20
次世代デジタイザカード「M5i」シリーズ、業界最高水準の性能を実現
高性能デジタイザカードの進化
スペクトラム社が新たに発表したデジタイザカード「M5i」シリーズは、業界最高水準と言えるサンプリング性能を実現しています。この製品は、最大6.4 GS/s(ギガサンプル毎秒)のサンプリング速度を持つシングルチャネルカード「M5i.3330-x16」と、両チャネルの同期時で3.2 GS/sまたは単独チャネルで最大6.4 GS/sのサンプリングを可能にするデュアルチャネルカード「M5i.3337-x16」の2モデルから構成されています。この新製品が提供する12ビットの分解能は、高いダイナミックレンジを持ち、従来の8ビットデジタイザでも難しい微小信号の検出が可能です。
これらのデジタイザカードは多様な信号に対応するよう設計されており、2 GHz以上の帯域幅、±200 mVから±2.5 Vのフルスケール入力レンジ、そして可変電圧オフセットをサポートしています。また、4 GBのオンボードメモリは非常に長い波形でもリアルタイムで簡単にキャプチャでき、必要に応じて16 GBに拡張することも可能です。シングルショットやマルチ波形のレコーディングモードを利用したトリガタイムスタンプ機能は、高速トリガのイベントを効率的に捉えることを可能にします。特に、LIDARやRADARなど刺激・応答プロセスを利用するシステムでもその効果を発揮します。
フロントエンドの柔軟性
フロントパネルには、チャネル入力、クロック、トリガ入出力、さらに4系統のデジタル入出力ライン用のSMAコネクタが装備されており、様々なテストシステムへの統合が容易です。クロックやトリガ接続が豊富に用意されているため、他のデジタイザや計測器と同期が可能になります。
スペクトラム社のテクニカルディレクターOliver Roviniは、「新しいM5iシリーズは、高周波信号の検出や解析に理想的な機能を備えています。光ファイバー、半導体テスト、量子テクノロジーなど、多くのアプリケーションに対応できることが大変嬉しいです」とコメントしています。特に、このデジタイザカードは、最大12.8 GB/sの転送速度を誇り、最新のCPUやGPUに直接データを連続送信する能力も併せ持っています。
高速なデータストリーミング
新型デジタイザは、さまざまなPCプラットフォームでの動作が確認されており、特にAMD EPYC 7252サーバープロセッサでも最大の転送速度を達成しています。また、NvidiaのGPUへのダイレクトなデータ転送も順調で、最大5000のCUDA処理コアへのストリーミングが可能です。この性能は、スペクトラム社の「SCAPP」パッケージを通じて得られ、独自の処理ルーチンを構築できるサポートを提供します。
スペクトラム社のデジタイザカードは、WindowsやLinux環境で幅広くプログラムができ、C言語やPythonなど多くの言語に対応しています。ソフトウェア開発キットには、ドライバライブラリやプログラミング例が含まれており、自作プログラムへの支援が豊富に用意されています。責任ある品質管理のため、製品には5年の保証がついており、ソフトウェアのアップデートやサポートも終了することがありません。
結論
このように、スペクトラム社の新型デジタイザカード「M5i.3330-x16」及び「M5i.3337-x16」は、計測技術の最前線を支える製品であり、様々なシナリオでの利用が期待されます。データ取得と解析の精度・速度を向上させることで、信号検出の新時代を切り開く可能性を秘めています。現在、両モデルは販売中です。
会社情報
- 会社名
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Spectrum Instrumentation GmbH
- 住所
- Ahrensfelder Weg 13, Grosshansdorf, Germany
- 電話番号
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