ポメラートの新たなる挑戦「Collezione 1967」
ポメラートは、独自の自由な精神を反映した新しいハイジュエリーコレクション「Collezione 1967」を発表しました。このコレクションは、メゾンの信念と芸術的なコードを現代的な視点から再解釈したものです。
ジュエリーに込められた哲学
「Collezione 1967」は、ポメラートが持つ深い美学と職人技に根ざした作品であり、実に75点に及ぶマスターピースが含まれています。これらは、1970年代から1990年代までのポメラートの歴史を辿り、それぞれの時代がもたらした影響を反映しています。クリエイティブディレクターのヴィンチェンツォ・カスタルドは、「この新作は私たちのルーツへの回帰を表現しています」と語ります。
ポメラートが誇る金細工技術は、丁寧に選ばれた希少なストーンと革新的なデザインの組み合わせによって、視覚的な対話を生み出します。ジュエリーは単なる装飾品ではなく、個々の物語を持つアートとして存在しています。
1970年代の革新
1970年代は、ポメラートにとってチェーン技術の革新が生まれた時代です。創業者のピノ・ラボリーは、チェーンをジュエリーの主役に昇華させ、芸術性を持った表現へと進化させました。この時期の作品は、機能的要素を越え、自由なデザインが施されています。アートの一部としてデザインされたチェーンは、まるで肌に密着するかのように心地よいフィット感を生み出します。
作品の一例
例えば、
BLUE CHAIN CASCADEネックレスは、しなやかなチェーンの中に22.23カラットのセイロンサファイヤを抱え、周囲に煌めくホワイトダイヤモンドのパヴェが加わり、まるで流れる水のようなダイナミズムを感じさせます。
1980年代の大胆なデザイン
1980年代は、ポメラートが自らのデザインコードを確立した時代です。アバンギャルドなファッションが影響を与えたこの時代、ポメラートの作品は大胆な実験と個性を強調したものとなりました。
この時期の作品は、シンプルなエレガンスとダイナミックな印象を融合させ、独自の表現を築いていきました。特に注目すべきは、
ASIMMETRICO AQUAMARINE TANZANITEで、55.96カラットのタンザナイトを中心に据えた作品です。その美しい流線形は、女性らしさを引き立てるデザインとなっています。
1990年代の色彩と楽観主義
1990年代は、新たな楽観主義が広がった時代です。ポメラートは、この時代に色使いの真髄を追求し、従来の枠を超えた解放感を調和させた作品を数多くリリースしました。
LAGOON BAVAROLEは、色彩豊かなグリーントルマリンが流れるように配置されたネックレスで、自然の美しさを思わせるパターンが特長です。このようにハイジュエリーは、ポメラートの創造的なアプローチによって新たな境地に達しています。
ポメラートの革新精神
ポメラートの「Collezione 1967」は、従来のジュエリーの枠を超え、ブランドの精神とビジョンを表現したコレクションです。
遊び心を持ちながらも、真のラグジュアリーと伝統を尊重しています。ポメラートは、自らの哲学を表現する芸術として、ハイジュエリーの未来を描き続けることでしょう。従来の枠組みをぶち破ることで、新しい価値を創造するポメラートの姿勢が、このコレクションを通して明らかになっています。