ジヤトコ、英国での新たな挑戦
ジヤトコ株式会社が、このたび英国サンダーランド市に新たな生産拠点「ジヤトコ英国会社(JATCO UK Ltd)」を設立しました。これは、ジヤトコが自動車の電動化に向けたさらなる投資を行う一環であり、日産自動車との協力によるものです。
電動パワートレインの生産へ
新たに設立されたジヤトコ英国会社では、日産の電気自動車(EV)用パワートレイン「3-in-1」の生産準備が進められています。この「3-in-1」は、モーター、インバーター、減速機をモジュール化し、一体化した電動パワートレインであり、これにより小型化、軽量化が実現され、製造コストの低減にも寄与します。ジヤトコは2026年までに年間34万台の生産能力を持つ生産ラインを整備する予定です。
日本での生産と海外拠点
ジヤトコは、2025年度から日本国内でも「X-in-1」と呼ばれる新しい電動パワートレインの生産体制を整え、これにより日本と海外での生産体制を強化することを目指しています。今回のイギリスでの拠点設立は、これまでメキシコ、中国、タイに続く4か国目となり、より広範な国際展開を示しています。
地元経済への影響
サンダーランド市は、英国自動車産業の中心地の一つであり、ジヤトコの進出はこの地域の経済に大きな影響を与えるでしょう。レイノルズ英国ビジネス・通商大臣は、ジヤトコの設立が地域経済の活性化に寄与し、数百人の雇用創出にもつながると期待を寄せています。また、このプロジェクトは、英国政府の投資誘致計画にとっても重要な一歩とされています。
未来への期待
ジヤトコの社長、佐藤朋由氏は、「日産との強力なパートナーシップを基に、英国での製造が実現できることを嬉しく思います。これにより、日産のEV36Zeroプロジェクトをサポートし、地域に貢献できることを楽しみにしています」と述べています。
新しい生産拠点が稼働し、地域経済や自動車産業にどのような影響を与えるか、今後の展開に注目が集まります。ジヤトコの新たな挑戦が、より持続可能な未来を切り開く一助となることを期待してやみません。