2025年10月の電気自動車販売動向
マークラインズ株式会社が発表した2025年10月の電気自動車販売月報が注目を集めています。今回は、世界の主要15カ国における電気自動車(BEV、PHV、FCV)の販売動向と、特に注目すべきメーカーについて詳しくお伝えします。
基本情報
対象となったのは、中国、米国、日本、インド、ドイツ、フランス、ブラジル、英国、韓国、カナダ、イタリア、タイ、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの15カ国です。このデータは商用車を除く推計値を含むものであり、販売の実態を反映しています。
2025年10月、これらの国での電気自動車の販売台数は合計178.3万台となりました。これは前月比で4.3%の減少ですが、前年同月比では10.5%の増加を示しています。また、10月の電気自動車の市場シェアは30.4%で、前年同月に比べて2.5ポイントの増加が見られました。
年間の動向
2025年の1月から10月までの電気自動車の累計販売台数は1,449.1万台で、前年同期比で22.9%も増加しています。全自動車販売台数に占めるシェアは26.9%という高い数字を記録しています。同時期のハイブリッド車(HV)は43.3万台の販売を記録し、前月比で9.7%、前年同月比で8.7%の減少となりました。
メーカー別の販売状況
主要な電気自動車メーカーの販売データは、 BYDが38.1万台でトップを占め、前月比で2.4万台の増加を見せています。次いで、Geelyが19.1万台、GMグループが13.2万台と続きます。一方で、Teslaは米国市場での販売減少が影響し、10.1万台減少し8.0万台となり第6位という結果でした。
特筆すべきは、BYDの販売が前年同月比で20.7%減少しているところです。これに対し、Geelyは前年同月比で38.5%の増加を記録しており、特に中国市場では自動車需要が高まる傾向にあります。過去数年では、9月と10月は電気自動車販売が好調な時期とされていますが、今年は同月比の伸びが鈍化しています。
市場の今後の展望
2026年以降、電気自動車に関する税制が見直されるため、今年末にかけての駆け込み需要が予想されます。これにより、電気自動車の販売は一時的に増加する見込みです。また、各国政府の政策や市場動向も影響を与える要素となっているため、引き続き注目が必要です。
結論
2025年10月の電気自動車販売月報では、全体としての成長が見られる一方、メーカーごとの動向や地域による差が顕著に表れています。特に、中国市場においては競争が激化しているため、今後の動向には大いに注目が集まるでしょう。最新の情報については、マークラインズのウェブサイトでも詳しく確認することができます。