ESG評価機関・データ提供機関の行動規範受入れ状況:金融庁が最新リストを公表
ESG評価機関・データ提供機関の行動規範受入れ状況:金融庁が最新リストを公表
金融庁は、2023年6月30日時点の「ESG評価・データ提供機関に係る行動規範」の受入れを表明した評価機関等のリストを公表しました。
この行動規範は、ESG投資の拡大と持続可能な社会の実現に向け、ESG評価・データの信頼性向上を目的として2022年12月15日に策定されました。
行動規範では、ESG評価機関やデータ提供機関に対して、透明性、倫理的な行動、ガバナンス、コンフリクトオブインタレストの回避、データの正確性と信頼性などの原則が定められています。
金融庁は、評価機関等に対し、行動規範の受入れを表明し、その旨をウェブサイトで公表するとともに、金融庁にも通知するよう呼びかけています。
今回のリスト公表では、行動規範に賛同・受入れを表明した機関の一覧が掲載されています。金融庁は、今後も定期的にリストを更新し、ESG評価機関・データ提供機関の行動規範受入れ状況を公表していくとしています。
行動規範の受入れ表明のあり方
行動規範は、法令等に基づき一律に対応を求めるものではなく、各機関に、規範の趣旨に賛同しこれを受け入れる旨の表明(公表)を呼びかけ、受入れ機関においては、規範の諸原則・指針を実施するか、実施しない場合には、それぞれの原則・指針を実施しない理由を説明するいわゆる「コンプライ・オア・エクスプレイン」の手法を採用しています。
行動規範に受入れ表明を行った場合であっても、全ての原則・指針を一律に実施しなければならないものではありません。しかし、実施しない場合の説明については、評価を利用する投資家等や評価を受ける企業の幅広い理解が得られるよう、原則及び指針の項目ごとの遵守状況と実施しない理由が理解できる分かりやすい説明が必要となります。
ESG投資の促進に向けた取り組み
金融庁は、ESG投資の促進に向けた取り組みを積極的に進めています。行動規範の策定・公表は、ESG評価・データの信頼性を高め、ESG投資の質を高めるための重要な一歩となります。
金融庁は、今後もESG投資に関する情報公開の充実や、ESG評価機関・データ提供機関に対する指導監督などを強化していくことで、ESG投資の更なる発展に貢献していく方針です。