中堅社員の管理職志向に関する調査結果
2025年10月6~7日、ALL DIFFERENT株式会社とラーニングイノベーション総合研究所が実施した意識調査では、管理職志向を持たない中堅社員の実態が浮き彫りになりました。対象は社会人5年以上15年未満の中堅社員800人から得たもので、特に750人の「管理職以外のキャリアを望む」層に焦点が当てられました。
調査結果の概要
管理職への昇進は多くのビジネスパーソンにとって重要なキャリアの選択肢ですが、近年、その志向は薄れているとされています。この調査によると、管理職を打診された中堅社員のうち、わずか8.3%が「承諾」すると回答し、約30%は「辞退する」と回答する結果となりました。最も多かった回答は「検討する」という意見で31.9%でした。
男女別の傾向
調査では、男女の回答に違いが見られました。男性は「承諾」と「検討」の割合が女性よりも高く、特に32%の男性が「検討する」と回答しました。一方で、女性の28.5%が「辞退する」と答えたことが目を引きます。このデータから、性別による管理職に対する態度の違いが確認できます。
スペシャリスト志向と管理職志向
さらに興味深いのは、キャリアに関する志向によって結果が異なる点です。スペシャリスト志向を持つ中堅社員のうち、22.4%が「打診されたら承諾する」と答えており、他のキャリア志向と比較して著しく高い数字となっています。
成長機会と受け入れの関係
業務において成長を感じる機会があるかどうかも、管理職の打診に対する受け入れに影響を与えています。業務で成長を感じる機会が「とてもよくある」と答えた社員のうち、34.9%が「承諾」する意向を示しました。一方で、成長を全く感じない社員では、承諾の割合がわずか1.9%という結果でした。
職場環境と役割認識の影響
調査の中では、職場の環境についても分析が行われました。特に、年功序列での昇進が多いと考えるミドルキャリアは、管理職を打診された場合の「承諾」や「検討」の割合が高く、職場の環境が不安を和らげる要素として機能していることが示唆されています。
また、「後輩を育成する」という役割認識を持つ中堅社員は、19.2%が「承諾する」と回答するなど、役割認識が影響を及ぼしています。
まとめ
この調査から、中堅社員が管理職志向を持たない背景には、キャリアの多様化や職場環境の影響が見て取れます。成長機会や役割の認識が明確である場合、管理職を打診されても前向きに受け入れる意向が高まるため、企業はこの点に注力し、支援することが求められます。また、フォロワーシップを育む施策が、社員の管理職への柔軟な対応を促進し、組織の成長に寄与することが期待されます。