2025年自由研究調査:親の意見はどうか?
子どもたちの自由研究は、毎年夏休みの風物詩ともいえる存在です。しかし、保護者たちにとってはそのサポート役として、思わぬ負担がかかることも少なくありません。アクトインディ株式会社が運営する「いこーよ総研」が行った最新のユーザーアンケートから、自由研究に対する保護者の本音が明らかになりました。
自由研究への意義を感じる保護者が多数
この調査によると、驚くべきことに約80%の保護者たちが自由研究を「意義がある」と捉えています。「とても意義がある」と答えた人は28%、また「まあ意義がある」とした人は52%にのぼりました。つまり、多くの親が自由研究の価値を認識しているのです。
自由研究がもたらす意義には、子どもが自由に探求できる環境を提供することが含まれます。「子どもの好奇心や興味を伸ばせる」と感じている割合は79%、また「調べる力やまとめる力がつく」との意見も71%と高い数値を示しています。さらに「自分の考えを発表する経験になる」と期待する声も60%に達しています。これは、自由研究が探究型学習として子どもたちの成長に貢献している証拠と言えるでしょう。
親子のコミュニケーションを促進
多くの親が自由研究を通じて「親子でのコミュニケーションが取れる」と感じている点も特筆すべき点です。46%の人が、「親子の関わりを深めるきっかけになった」と回答しており、一緒に作業することで絆を深める好機ともなっています。
体験談からわかる子どもの成長
自由研究を通じての体験談も多数寄せられました。中には、子どもが自分の興味を持ち、研究を進めることで成長を実感したというエピソードも多く、自由研究が親子の成長に寄与していることが伺えるでしょう。
意義を感じない理由
一方で、「あまり意義を感じない」との声もありました。この理由として最も多かったのは、55%が「子どもがやらされているだけ」と回答し、親がどれだけ支援しても子ども自身の積極性が欠けていることを問題視しています。また、51%の人が「親の負担が大きい」と感じ、進め方に悩む家庭も48%と多く見受けられました。
特に初めて自由研究に取り組む際、親のサポートが必須となるため、親がその作業をほぼ全て担う「親の仕事」に化してしまう現状があることが浮き彫りになりました。これは、自由研究という本来の意義が薄れ、形だけの課題になってしまう懸念もあります。
今後に期待すること
多くの保護者が今後の自由研究に期待することは「サポート体制の充実」です。特に初めてのテーマ選びや進行方法で悩む場面が多いため、何らかの支援やリソースの提供が望まれています。学校や地域社会が連携し、支援体制を構築することが鍵になるでしょう。
まとめ
今回の調査から、自由研究への意義を感じている保護者は多い一方で、負担感や進め方の難しさも伺えました。自由研究における親の手助けが多くなることで、子どもたちの自主性が損なわれてしまわないよう、今後は家庭と学校、地域社会が連携して支援の仕組みを整えていくことが求められます。子どもたちが自発的に興味を持って取り組める環境作りと、保護者の負担を軽減する方法模索が急務です。