ソニーCSL主催「Music Excellence Academy」第三期生修了コンサート開催

ソニーCSL主催Music Excellence Academy第三期生修了コンサート開催

ソニーコンピュータサイエンス研究所（ソニーCSL）が主催するジュニアピアニスト育成プログラム「Music Excellence Academy」の第三期生修了コンサートが、2023年12月2日(土)に王子ホールにて開催されました。

本アカデミーは、ソニーCSL東京リサーチリサーチディレクター古屋晋一氏による研究活動の一環として2020年に設立。世界的なピアニスト、ディーナ・ヨッフェ氏を音楽ディレクターに迎え、身体教育と芸術教育を融合した独自のカリキュラムを提供しています。

今回のコンサートでは、1年間の集大成的プログラムを修了した8名の第三期生とアシスタント講師陣が、日頃の成果を披露しました。演奏は、クラシック音楽のレパートリーを中心に、参加者それぞれの個性を際立たせた選曲で構成。高度なテクニックと音楽性を兼ね備えた演奏は、会場に詰め掛けた観客を魅了しました。

休憩時間には、ロビーにて演奏技能計測システムなどのデモンストレーションやアカデミー活動紹介も行われ、来場者は最先端技術と教育プログラムを垣間見ることができました。

アカデミーの特色：身体教育と芸術教育の融合

Music Excellence Academyの最大の特徴は、身体教育と芸術教育を一体的に行っている点です。

身体教育では、「Physical Education for Artist Curriculum (PEAC)」と呼ばれる独自のプログラムを採用。演奏の熟達支援と身体故障予防を目的とし、高精度センシングシステムを用いた動きや姿勢の分析、ロボティクスに基づくトレーニング、神経科学に基づいた効率的な練習法などが取り入れられています。これにより、生徒たちは身体機能を最大限に活かし、より効果的かつ安全な練習を行うことができます。

芸術教育では、ディーナ・ヨッフェ氏をはじめとする国際的に活躍する講師陣が、音楽解釈や表現方法を指導。個々の生徒の才能を伸ばすための丁寧な指導体制が構築されています。

第三期生の活躍

第三期生は、1年間のプログラムを通して、音楽表現力の向上はもちろん、効率的な練習法や身体の使い方を習得。その成果は、数々のコンクールでの受賞歴にも表れています。

第76回全日本学生音楽コンクール全国大会(2022年)：鈴木凛さん(高校の部第1位)、室崎恵太朗さん(中学生の部第3位/横浜市民賞)、原田佐和子さん(入選)
第47回ピティナ・ピアノコンペティション全国大会ソロ部門(2023年)：室崎恵太朗さん(G級銀賞)、山下優里奈さん(G級ベスト5賞)、小林蒼太郎さん(D級入選)
7th Scherzo International Piano Competition(イスラエル)(2023年)：桜庭花音さん(Category B 第1位)、原田佐和子さん(Category C 第1位)
第7回マンハッタン国際音楽コンクール(アメリカ)(2023年)：桜庭花音さん(ジュニア部門第1位)
* 第7回ベートーヴェン国際ピアノコンクールアジア(2023年)：鈴木凛さん(D部門第1位/横浜シンフォニエッタ賞/若林暢賞/相模湖交流センター賞)

これらの受賞歴は、Music Excellence Academyの教育プログラムの質の高さを証明しています。

未来への展望

Music Excellence Academyは、第四期も既にスタートしており、今後も世界に羽ばたくピアニストの育成に貢献していく予定です。科学的なアプローチと芸術的な指導を融合させたこの革新的なプログラムから、将来どのような才能が生まれるのか、目が離せません。

コンサートの様子やアカデミーの詳細については、公式サイトをご覧ください。