カゴ落ちによるECサイトの機会損失拡大
e-365株式会社が提供するカゴ落ち特化型MAツール『CART RECOVERY®』の調査結果が発表されました。この結果によると、2026年の上半期におけるECサイトでのカゴ落ち(カート放棄)は、平均で63.48%という高い水準で推移し、その影響で生じた機会損失は実売上の約2.85倍に達しています。この現象の背景には、物価高騰に伴う「厳選消費」の傾向があると分析されています。
カゴ落ちの実態
調査によると、特に物価上昇が続いたため、多くの消費者は他のサイトと商品の総額をしっかり比較するようになっています。これにより、カートに商品を入れたまま離脱するケースが増えているのです。特にアクセサリーや時計といった高単価商品においては、カゴ落ち率が68.30%に達し、機会損失倍率は4.42倍という結果が出ています。これらの商材は比較検討がされやすく、他サイトの価格と条件をつい調べてしまうため、ユーザーが離脱しやすい状態にあると言えるでしょう。
「厳選消費」は食品や日用品など、より日常的な商品においても影響を及ぼしています。食品のカゴ落ち率は53.00%ですが、メールによる購入コンバージョン率は高く、3.60%となっています。このことは、リマインドメールが購入の決定打となる可能性があることを示唆しています。
リカバリー施策
e-365が提供する『CART RECOVERY®』は、離脱ユーザーを自社サイトへ戻すためのメール配信サービスを展開しています。このカゴ落ちメールは平均開封率が42.0%を記録しており、一般的なメールマガジンの約3倍という高い反応率を誇ります。このメッセージがユーザーの「欲しい熱量」を冷まさない内に送信されることが、有効であることが実証されています。
実際、2026年の上半期には、約31億4,907万円にのぼる売上を創出することに貢献しました。業種別に見ると、比較的高単価な商材が多いアクセサリーや家具に関しては、効果的な対応が求められます。
今後の展望
最大の機会損失期間は毎年初売りが始まる1月・2月であり、この時期の損失を最小限に留めるためには、早急な対策が必要です。具体的には、7月から新たな取り組みを始めるのが理想です。この時期にシナリオ設計やテスト運用を実施し、秋冬商戦に向けた準備を整えることが売上最大化の決め手になります。今後はAIの普及により、カートを利用した「相談メモ」としての利用が増加することも予測されています。これにより、ECサイトからの離脱が増える可能性もあるため、対策の重要性はさらに増していくでしょう。
結論
ECサイトにおけるカゴ落ちは顕著な課題であり、これに対応するための戦略と施策が求められています。e-365の『CART RECOVERY®』は、その高い開封率とリカバリー率を武器に、カゴ落ちによる機会損失の最小化を目指しています。今後もこの調査を通じて、消費動向の変化を見極めつつ、適切な戦略を講じることが重要です。