冬木工業が推進するサプライチェーン全体の脱炭素化
群馬県高崎市に本社を構える冬木工業株式会社は、持続可能な未来を見据えた大きな一歩を踏み出しました。同社は、株式会社NTT DXパートナーと連携し、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)を推進する取り組みを進めています。特に注目されているのは、取引先企業との協働を通じた温室効果ガス(GHG)排出量の削減です。
背景と目的
近年、環境問題への関心が高まる中、日本国内においても企業は持続可能な事業運営が求められています。群馬県でも2050年のカーボンニュートラル達成に向け、多くの施策が実施されています。冬木工業は「群馬をリードする環境先進企業」を目指し、自社の脱炭素施策を積極的に展開してきました。その結果、2024年度のGHG排出量の分析で、全体の約94.4%が取引先企業に起因することが明らかになりました。
「これにより、取引先とのエンゲージメントがSX推進の鍵であることが再認識されました」と冬木工業社長の大竹良明氏は指摘します。
具体的な取り組み内容
冬木工業は、GHG排出量可視化プラットフォーム「C-Turtle®」を取引先企業に無償で提供することを決定しました。2025年7月17日にその提供を開始する予定で、これにより取引先企業のGHG排出量を可視化し、具体的な削減施策を共有することが可能となります。これまで冬木工業が関係していた協力会社だけでなく、より広範な取引先企業にも拡大されるこの取り組みは、日本で初めての試みとして注目されています。
このプロジェクトは、2025年6月20日に開催された冬木工業安全協力会総会で初めて発表され、130社以上がこの呼びかけに応じて賛同を示しています。
「C-Turtle®」とは
「C-Turtle®」は、NTT DXパートナーが開発したクラウド型のGHG排出量可視化プラットフォームです。企業は必要なデータを入力するだけで、自社のGHG排出量を簡単に算定・管理できる仕組みです。このプラットフォームの導入により、取引先企業の削減努力が冬木工業のGHG排出に直接的な影響を与えることになります。
今後の展望
冬木工業は、協力会社および取引先企業に対する「C-Turtle®」の無償提供を通じて、引き続きサステナビリティの向上を図る方針です。同社は、可視化に留まらず、取引先と協力した排出量削減活動を進め、地域全体でのSXを促進する計画です。
社外からも期待されるこの取り組みについて、冬木工業のSX事務局は「地域の企業と共に持続可能な社会を実現していくための重要な一歩です」と語ります。
お問い合わせ先
このプロジェクトに興味がある方や具体的な質問は、冬木工業のSX事務局までご連絡ください。
SX事務局 TEL:027-323-5008
HP:
冬木工業サステナビリティ
MAIL:
[email protected]
冬木工業とNTT DXパートナーによるこの新たな挑戦が、地域の中小企業にとっても持続可能な取り組みのモデルケースとなることが期待されています。