水族館の新しい仲間
2023-08-10 13:33:59

水族館同士の協力から誕生した希少な魚「コンペイトウ」

最近、日本水族館協会の魚類繁殖委員会が大きな成果を挙げました。2023年1月と2月に新江ノ島水族館と越前松島水族館で、特定の魚種「コンペイトウ」の繁殖に成功したのです。この魚は、ダンゴウオ科に属し、その可愛らしい姿から人気があります。

「コンペイトウ」の特徴として、三角形のこぶ状突起が多く、見た目が金平糖に似ていることが挙げられます。体長はオスが約10cm、メスが15cmで、主に日本海沿岸や北海道で見られます。この魚種の繁殖は、2008年に越前松島水族館で初めて成功し、以来十分な研究が行われてきました。

水族館同士の連携により、繁殖対象種として選ばれたコンペイトウの育成は、703尾にまで達しました(2023年8月時点)。これにより、日本水族館協会は、再現性のある繁殖技術の確立を目指しています。扱うさまざまな水生生物の持続的利用を実現するため、各水族館との情報共有や協力が重要とされています。

今後、日本水族館協会では、展示を希望する水族館に対してコンペイトウを分譲し、協力して繁殖活動に取り組む方針です。これにより、より多くの水族館でこの美しい魚を観察できるようになります。この試みは、水族館の業界全体にとっても大きな意味を持つものです。

一般社団法人日本水族館協会は、2019年に設立されて以来、科学的根拠に基づく水生生物資源の持続的利用を目指す活動を行っています。水族館の多様な役割を深め、さらなる発展を支援するために、教育、飼育、保護活動を重視し、多くの取り組みを推進しています。

水族館は、ただの観光地ではなく、環境教育や生物保護において重要な役割を果たしていることを忘れてはなりません。水族館同士の連携を通じて、コンペイトウの繁殖成功が未来へとつながる道を開くことが期待されています。一般社団法人日本水族館協会がしっかりとした基盤を築くことで、この活動が長期的に持続可能であることを願いたいと思います。水族館と訪れる人々の繋がりが、今後もより豊かになりますように。

会社情報

会社名
一般社団法人日本水族館協会
住所
東京都千代田区有楽町1丁目7番1号有楽町電気ビル南館9階 ㈱江ノ島マリンコーポレーション内
電話番号

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