KDDIとファストドクターが手掛けるオンライン受診相談サービス
KDDI株式会社とファストドクター株式会社が手を組み、香川県高松市において「オンライン受診相談サービス」の提供を開始することが発表されました。このサービスは、KDDIが運営する健康診断サービス「スマホdeドック」と連携して行われ、特に生活習慣病の早期発見と治療につなげるための重要な一歩となるでしょう。
「スマホdeドック」って?
「スマホdeドック」は、自宅にいながら血液検査を受けることができる便利なサービスです。ここでは血液検査キットを使用し、WEBで健康診断と同等の結果が得られるため、忙しい現代人にとって非常に利用しやすいものとなっています。しかし、これまでの健康診断だけでは不十分であるため、その後のフォローアップもとても重要です。
オンライン受診相談の導入の背景
調査によると、健康診断で再検査の指摘を受けても、実際にそれを受ける人の割合は低いのが現状です。厚生労働省の調査では、初診外来受診者は44.2%にとどまり、そのほとんどが健康診断後に必要な治療を受けていないことが明らかになっています。
このような背景から、KDDIとファストドクターは、「オンライン受診相談サービス」を導入し、特に生活習慣病のリスクが高い方に重点を置いて治療への橋渡しを進めます。
具体的なサービス内容
本サービスでは、スマホdeドックの血液検査で問題が指摘された方に対して、オンラインで専門医による受診相談を行います。そして、必要に応じて医療機関への受診を促します。さらに、保健師による生活指導の提供や、フォローアップも充実しているため、健康維持に向けた継続的なサポートが期待できます。
サービスの流れ
1.
案内メールの配信
KDDIから血液検査の結果が「C」または「D」と判定された方にオンライン相談案内のメールが送信されます。
2.
オンライン相談予約
LINEアプリを使用し、オンライン受診相談の日程を予約します。
3.
相談の実施
オンラインで医師と相談し、必要があれば医療機関への受診を勧めます。この際、診療情報提供書が発行されます。
4.
結果報告
受診後の結果や保健指導を自治体に提供し、健康診断の効果を高める仕組みを提供します。
香川県高松市での導入
このオンライン受診相談サービスは、香川県高松市が特に注目されています。特定健康診査の対象年齢に達する前から早くから健康意識を高める取り組みとして、35歳から39歳を対象に実施されます。これにより、若年層の健康意識を向上させ、生活習慣病の早期発見がより円滑に進むことが期待されています。
市の代表者は、今回の連携を通じて住民の健康維持に向けた施策を強化すると述べており、地域社会全体の健康管理を支える重要なプログラムとなるでしょう。
今後もKDDIとファストドクターは、本サービスの取り組みを通じて、全国の自治体や企業と協力し、健康管理の新たな形を提供していく予定です。これは単なる治療にとどまらず、人々が健康を維持するための新たな社会的なサポートの仕組みを築くための一歩となるでしょう。