宇宙と芸術の融合、六本木に出現した「宇宙の入り口」展
この夏、六本木には新たな文化イベント「宇宙と芸術展」が開催されています。この展覧会は、宇宙の壮大さとその神秘に焦点を当て、さまざまな芸術フォームを通じて私たちに問いかける内容となっています。本展では、歴史的な天文学資料や現代アーティストによるアート作品など、約200点に及ぶ多様な展示物が一堂に公開されています。
展示のセクションとテーマ
展示は4つのセクションに分かれており、それぞれが異なるテーマを持っています。
1.
人は宇宙をどう見てきたか?
このセクションでは、東西の神話や宗教美術、そして貴重な天文学資料を通じて、人間が如何に宇宙を捉えてきたかが紹介されます。特に、仏教的観点からの宇宙像を示す曼荼羅や、流星から作られた伝説の刀「流星刀」などが見どころでしょう。
2.
宇宙という時空間
ブラックホールや銀河系、11次元の宇宙空間の神秘に迫る作品が展示され、現代美術を通じて我々の時空認識が刷新される瞬間を体験できます。
3.
新しい生命観―宇宙人はいるのか?
江戸時代のUFO伝説や、遺伝子工学の最前線に関する作品が紹介され、宇宙における生命の可能性について考えるきっかけを提供します。
4.
宇宙旅行と人間の未来
本セクションでは、宇宙旅行が現実のものとなる未来について、アーティストたちがどのようなビジョンを持っているかを探ります。NASAの火星住居設計コンペティションで最優秀賞を受賞した《マーズ・アイス・ハウス》の模型も日本初公開となります。
特注作品と体感型インスタレーション
本展の魅力を引き立てるのが、現代アーティストによる体感型のインスタレーションです。たとえば、チームラボの「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく - Light in Space」では、観客がカラスたちと宇宙遊泳をしているような体験ができます。カラスは、日本神話で重要な役割を果たす存在ですが、観客にぶつかって色とりどりの花を咲かせることで、生命のルーツを具現化しています。
さらに、セミコンダクターによる「ブリリアント・ノイズ」では、太陽光の強度を音で表現したインスタレーションが楽しめ、観客はまさに太陽の近くにいるかのような感覚を体験できます。こうした壮大な作品群は、宇宙への憧れや探究心を刺激することでしょう。
開催概要
- - 展覧会名: 宇宙と芸術展: かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ
- - 会場: 森美術館、東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53F
- - 会期: 2016年7月30日〜2017年1月9日
- - 開館時間: 10:00-22:00(火曜日は10:00-17:00)
- - 入館料: 一般1,600円、学生1,100円、子供600円
この展覧会では、ただのアート作品を観るだけでなく、宇宙について深く考える機会が得られます。お見逃しなく、ぜひ足を運んでみてください。