新造客船「飛鳥Ⅲ」竣工式が開催される
郵船クルーズ株式会社は、2025年4月10日(現地時間)にドイツ・エムデンで新造客船「飛鳥Ⅲ」の引き渡しに関する調印式を執り行ったことを発表しました。この製造契約の調印は、同船上で当社の代表取締役社長である遠藤 弘之氏とMEYER WERFTのCEO、ベルント・アイケンス氏の間で行われ、和やかな雰囲気の中で式典は進行しました。
この式典に先立ち、2023年9月には安全を祈願するスチール・カッティングセレモニーが行われ、飛鳥Ⅲの竣工を祝うために、2つのだるまに目が入れられました。調印の後には、伝統的な儀式である国旗交換も実施されました。
飛鳥Ⅲの概要と特徴
「飛鳥Ⅲ」は、飛鳥クルーズの第11代船長として小久江 尚氏が就任します。そのコンセプトは「つなぐ、ちから。」であり、これまで日本で培われてきたクルーズ文化や和のおもてなしを継承しつつ、豊かな体験を提供することを目指しています。多彩なダイニングオプションやエンターテインメント、ウェルネスプログラムなど、様々な楽しみを提供することが期待されます。
また、船内には日本の著名なアーティストによる美術品や工芸作品が展示され、その空間演出も魅力の一つです。環境についても配慮がなされており、LNGを含む3種類の燃料に対応したエンジンと陸上電力受電装置を備えています。
クルーズスケジュールと初航海
「飛鳥Ⅲ」は2025年7月20日に横浜を出港する「Maiden Voyage 函館・小樽」を皮切りに、オープニングクルーズとして多様なスケジュールが用意されています。オープニングのクルーズは横浜、神戸、博多を起点にした17本が発表されており、4月3日から販売が開始されます。
特に注目されるのは、8月5日に横浜を出港する「Yokohama Debut Cruise 日本一周」で、11泊12日の旅程で函館、小樽、金沢、舞鶴、門司、別府などを巡ります。
船舶概要および最新情報
「飛鳥Ⅲ」の概要は以下の通りです。
- - 船籍:日本船籍港(母港):横浜港
- - 総トン数:52,265GT
- - 全長:230m
- - 全幅:29.8m
- - 喫水:6.7m
- - 乗客数:740名
- - 乗組員数:約470名
- - 客室数:381室(全室海側バルコニー付き)
さらに、「飛鳥Ⅲ」の最新情報は「A-TIMES」の特集サイトで紹介されています。
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飛鳥クルーズの理念
飛鳥クルーズは、日本のお客様のライフスタイルや嗜好に寄り添ったクルーズ体験を提供しています。「飛鳥Ⅱ」では約100日間の世界一周クルーズや国内外のロングクルーズ、さらに夏祭りを巡るクルーズなど、多様な航路を展開。2025年7月20日には「飛鳥Ⅲ」が就航する予定で、二隻体制での運航が始まります。「本物との出会いと感動を伝える」というコンセプトの元、特別な時間を提供し、日本のクルーズ文化の発展を目指しています。
テーマ曲「ASUKA」
最後に、飛鳥クルーズのテーマ曲「ASUKA」は著名な作曲家葉加瀬太郎氏が手掛けており、YouTubeで視聴可能です。
視聴はこちら。
新たな「飛鳥Ⅲ」の誕生によって、クルーズ文化がさらなる進化を遂げることが期待されます。楽しみな航海の先には、きっと素晴らしい体験が待っていることでしょう。