北海道の新たな脱炭素技術、CO₂回収装置「ReCO₂ STATION」を導入

小型CO₂回収装置「ReCO₂ STATION」が稼働開始

この度、釧路市に本社を置く釧路コールマイン株式会社において、当社が開発した新しい小型CO₂回収装置「ReCO₂ STATION」が運転を開始しました。この装置は、脱炭素社会の実現に向けた重要なステップとして、CO₂の回収・利用・貯留（CCUS）を推進するための実証試験に活用されます。

ReCO₂ STATIONの特徴

「ReCO₂ STATION」は、ボイラーから発生する排ガスの中からCO₂を高効率で分離し、回収することができる装置です。具体的には、1日あたり約0.4トンのCO₂を取り扱うことが可能であり、20フィートのコンテナサイズという設計から、限られたスペースにも容易に設置することができます。これにより、産業界におけるCO₂の地産地消や排出量削減へ貢献するのです。

釧路コールマインの取り組み

釧路コールマインは、2021年度から経済産業省の実証事業に参加し、石炭灰を利用したCO₂の鉱物化技術に関する実証試験を行ってきました。今回の試験では、ボイラー排ガスが専用の前処理設備を通じて「ReCO₂ STATION」に供給され、高純度なCO₂が回収されます。この回収プロセスで得られたCO₂は専用タンクに貯留され、同社のCCUS実証試験に利用されることになります。

地域の脱炭素化を目指す

この実証を通じて、釧路コールマインは脱炭素技術に関する知見を蓄積し、地域の脱炭素化を先導することを目指しています。当社もこの取り組みに参画し、「ReCO₂ STATION」を含むCO₂回収・利用技術の提供を通じて、産業界の脱炭素化を進めるために努力しています。持続可能な社会の実現に近づくための一助となるでしょう。