クラウドセキュリティのリーダー、ゼットスケーラーが2025年7月8日に、業界初となるゼロトラストセルラーソリューション「Zscaler Cellular」の正式提供を発表しました。この新しいプラットフォームは、セルラーSIMカードを利用してIoT/OTデバイスの安全な通信を実現し、複雑なソフトウェアやVPNを不要にします。
新興技術担当バイスプレジデントのネイサン・ハウ氏は、ゼロトラストアーキテクチャの膨大な利点を強調し、最初にユーザー向けから展開した後、今ではクラウドや拠点にまでその適用範囲を広げたと述べています。Zscaler Cellularを導入することで、ユーザーがSIMカードを挿入するだけで、あらゆるセルラー環境に安全に接続できます。また、各デバイスを完全に分離することで、攻撃対象を限りなくゼロに抑えることが可能です。
近年、IoTやOTデバイスが急速に普及し、多くの組織が従来のセキュリティモデルの限界を感じていました。特にファイアウォールやVPNでは、モバイル化や分散化が進む組織のニーズには応えきれませんでした。本来、ゼロトラストモデルは、ネットワーク全体において防御を強化することを目指していますが、従来のアプローチはコストがかさみ、拡張性も乏しいという問題がありました。
Maverick TransportationのITインフラストラクチャーおよびサイバーセキュリティ担当ディレクター、ブライアン・シェルビー氏は、同社が運用するタブレットや勤怠管理デバイスの保護に長年苦労しており、従来のソフトウェアエージェントやVPNに依存するしかなかったと語ります。しかし、Zscaler Cellularを導入することで、デバイスに直接紐付けられた認証が可能になり、セキュリティの維持が格段に簡素化されました。これにより、遅延もなくなり、従業員にとっての利便性も大幅に向上しました。
さらに、ゼットスケーラーは主要通信事業者と提携し、Zscaler Zero Trust Exchangeプラットフォームを活用して、IoT/OTデバイスの高いセキュリティを確保しています。この提携により、企業はセルラー接続を通じて国境を超えたセキュリティの強化が可能になります。ゼロトラストの原則を適用することで、企業はリスクを軽減し、デジタルトランスフォーメーションを進めることができるようになります。
Zscaler Cellularのリリースは、既にSandvikやMaverick Transportationなどの大手企業に導入されており、2025年8月からはさらに多くの地域で使用可能となる見込みです。この新技術は、IoTデバイスやモバイルデバイスのセキュリティを一新し、組織にとって不可欠な選択肢となることでしょう。
ゼットスケーラーはさらに、世界150拠点以上に分散したデータセンターを運営し、SASEベースのZero Trust Exchangeプラットフォームを介して、ユーザーやデバイスを安全につなげ、サイバー攻撃や情報漏洩からの保護を強化しています。今後もその革新的な取り組みが注目されることでしょう。