レイセオン、米海軍との大規模契約
マサチューセッツ州アンドーバーで、RTXの一事業部門であるレイセオンが、米海軍から5億3,600万米ドルの契約を受注したことが発表されました。この契約は、SPY-6レーダーシリーズに関連したもので、従来の統合および製造支援契約を引き継ぐ重要なものです。特に、SPY-6(V)4がフライトIIA駆逐艦のアップグレードに利用されることが期待されています。
今回の契約によって、レイセオンはSPY-6レーダーシリーズに対する各種支援業務を継続して提供します。具体的には、訓練やエンジニアリングサービス、艦艇への搭載、統合および試験、さらにはレーダーの機能を向上させるためのソフトウェアのアップグレードが含まれます。これは、現代の脅威に対して米海軍の艦艇の防御能力を強化するための非常に重要なステップです。
レイセオンのネーバル・パワー部門プレジデント、バーバラ・ボルゴノヴィは、「SPY-6は米海軍艦隊の最前線のレーダーであり、進化する防衛ニーズに応えるための新しい能力を提供します。この契約によって、今後数十年にわたり米海軍の技術ロードマップを支える役割がさらに明確となりました」と述べています。
新たな艦艇への搭載
この契約に基づき、SPY-6レーダーは新たに米海軍の艦艇2隻に搭載されており、2025年にはさらに3隻への搭載が見込まれています。各種の試験も進行中で、レーダーの能力向上が期待されています。今後の10年間では、60隻を超える艦艇への配備が計画されており、これにより対空・対水上・弾道ミサイルに対する防御能力が一層強化されることが期待されます。
本契約の業務は、2026年5月までに完了予定です。このように、レイセオンが提供する最先端の防衛技術は、米海軍の艦隊に新たな防御手段を提供し、将来的な脅威に対応するための基盤を築くことになるでしょう。
レイセオンの役割
レイセオンは、米国政府や同盟国、パートナー国に対し、国家の安全保障を確保するための防衛ソリューションを提供している企業です。100年以上にわたり、統合防空ミサイル防衛やスマート兵器、先進センサーとレーダーシステム、ミサイル防衛に関わる新技術の開発に注力してきました。特に、していされたソリューションは、陸・海・空・宇宙にわたる広範なミサイル防衛分野においての効果を発揮し続けています。
RTXとそのビジョン
RTXは、世界最大の航空宇宙・防衛企業として知られ、約18万5千人の従業員が在籍しています。科学技術の最前線を切り拓き、社会における様々な課題に対応するための革新的な技術ソリューションを提供し続けています。次世代の技術開発を進める中で、顧客が直面する最重要な課題に立ち向かい、航空業界や防衛分野における確固たるリーダーシップを築いています。2024年の売上高は800億ドルに達すると予測されています。
このように、レイセオンとその親会社RTXが手掛けるプロジェクトは、米海軍の今後の運用において欠かせない要素となることでしょう。