廃材リサイクルで新たな命を吹き込む手漉きメッセージカードの誕生
広島県府中市にある有限会社コトブキ印刷のプロジェクト「めぐる、手漉紙。」は、この度、東京のジョッゴ株式会社とのコラボレーションによって新たな製品、「手漉きのメッセージカード」を発表しました。
この取り組みの背景には、廃材の再利用と障がい者の自立支援、そして環境保護という3つの強い理念があります。「めぐる、手漉紙。」は、廃棄される運命にあった素材を再生し、障がいのある方々の手によって新しい紙へと生まれ変わらせるプロジェクト。その中で今回、ジョッゴが製造する製品の緩衝材として使用された紙をアップサイクルし、「手漉きのメッセージカード」という形で再利用することが実現しました。
手漉きのメッセージカードの特徴
このカードは、バングラデシュにあるジョッゴの工場で使用されていた紙を元にしています。職人が手がけたレザーアイテムを包むための保護紙が、新たな「メッセージカード」としてメッセージを伝える役割を果たします。昨今のギフト文化において、特に重要視されるのが、相手への想いを込めた文章です。このメッセージカードは、手書きでも、ジョッゴに依頼して印刷してもらうことが可能とのこと。
コラボレーションの意義
コトブキ印刷の社長、宗藤勝美氏は「喜びの循環を生み出したい」と語り、またジョッゴの代表、太田真之氏も「より良い地球を次世代へつなげる」ことを目指すのが両社の共通の理念です。今後、両社が共創することによって、社会や環境問題を解決するきっかけになると思われます。
製作プロセスにこだわり
このメッセージカードは、障がいのある方が運営するB型事業所「紙好き交流センター ひかり」により一枚一枚手作業で製作されています。使われる材料は、木枠の紙漉き技術を用いており、誰でも取っつきやすい価格で購入できます(165円税込)。このプロジェクトは、ただ紙を作るのではなく、使う人だけでなく、作り手の理念も込められています。
環境への配慮
「めぐる、手漉紙。」は、環境に配慮し、糊や化学薬品は使用せず、とっても自然な素材で作られています。それゆえ、不規則な仕上がりが逆に個性になり、利用者にとって特別な一品となります。アルコールインクなどの添加物が使われない点も地球に優しい購買選択として注目されます。
今後の展望
コトブキ印刷は、今回の取り組みを機にさらなるリサイクルとアップサイクルの道へ進む予定です。また、ジョッゴにとっても、製品へのこだわりが強まる結果になるでしょう。今後も、協力を深めることで、両社の理念がより多くの人々に受け入れられる未来が期待されます。
「手漉きのメッセージカード」は、コトブキ印刷の「めぐる、手漉紙。」プロジェクトを通じて、廃材に新たな命を与えるという素晴らしい循環を生み出す一助となります。また、使用者にとっても、手に取った瞬間から心が温かくなるような特別なアイテムとして価値が付加されるでしょう。ぜひ、多くの方々に手に取っていただき、その温もりを感じてほしいです。