「耳で『感じる』宇宙のサウンドスケープ」について
2025年1月4日と5日、宮城県仙台市の仙台市天文台で、視覚に依存しない新しいプラネタリウム体験として、「耳で『感じる』宇宙のサウンドスケープ」が上映されます。このイベントは、カリフォルニア大学バークレー校の卒業生や在学生によって設立されたNPO団体CURASCOPIUMが主催しており、視覚障がい者と見えない方がともに宇宙の魅力を味わえることを目的としています。
このプラネタリウムは、聴覚を中心とした独自の形式で宇宙を再現します。従来のプラネタリウムは星や星座の美しさを視覚的に楽しむものでしたが、私たちは「もし宇宙に音があったらどう聞こえるのか」と科学的な視点から新しい音源を制作しました。つまり、視覚に依存せず、聴覚を駆使して参加者はそれぞれの宇宙を自分の耳で体験することができるのです。
背景と目的
dここには視覚障がい者が情報から置いてけぼりにされる現状に対し、全ての人が平等に宇宙の素晴らしさを体験できる場を作りたいという想いがあります。研究の結果、宇宙は真空のため本来音はありませんが、私たちは物理的現象としての音を作り上げることで、宇宙の新しい楽しみ方を提示しています。
普段見えない世界を感じることで、視覚に強く依存した現代社会から新たな発見や感動に出会えるでしょう。また、プラネタリウム上映中には本物の宇宙食も提供されるというユニークな体験も用意されています。
イベント詳細
今回の上映は、視覚に障がいのある方も楽しめる設計であり、参加者は年齢に関わらず誰でも体験可能です。事前予約制で、当日参加も可能ですが、事前に参加申し込みを推奨しています。定員は300名で、参加費は大人510円、高校生以下や障がい者手帳をお持ちの方は無料です。
イベントの時間帯は、1月4日土曜日の13:15から、1月5日日曜日の17:15からの2セッション、さらに18:15からの追加セッションがあり、各回15分前に開場します。
CURASCOPIUMの特徴
このNPO団体は、視覚障がい者に宇宙の素晴らしさを伝えるために設立されました。団体の設立者であり代表理事の田中優作さんは、天体物理学を学びながら視覚障がい者教育の活動を行ってきました。そして、プラネタリウムのプロジェクトリーダーである張原宏光さんは、データサイエンスのバックグラウンドを持ち、様々な研究機関での経験を生かして、視覚障がい者にも楽しめるプロジェクトを進めています。
イベントは、視覚の有無に関わらず、多くの人々に宇宙の魅力を伝えることで、科学への興味や探求心を引き出すことを目的にしています。お興味があれば、ぜひ参加して、確かな新たな宇宙体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。
参加申し込みと詳細
詳細については仙台市天文台の公式サイトやCURASCOPIUMの公式ページから確認できます。興味がある方は、ぜひ訪れて、宇宙のサウンドスケープを心から体感してください。