キユーピーが発表した鶏卵アレルギー低減卵の臨床試験成果
鶏卵アレルギーに光明!キユーピーの臨床試験成果
最近、鶏卵アレルギーを抱える多くの人々にとって朗報がもたらされました。キユーピー株式会社が国立病院機構相模原病院や広島大学との共同研究を経て、「アレルギー低減卵」の臨床試験を行い、そのすべての対象者がアレルギー反応を示さなかったことを発表したのです。この成果は、アレルギーを克服するための大きな一歩といえるでしょう。
研究の背景と目的
アレルギー低減卵とは、ゲノム編集技術を駆使して、鶏卵中の熱に強いアレルゲンであるオボムコイドを除去したものです。キユーピーは2013年からこのプロジェクトに取り組み、2020年にはラボレベルでの成果を上げています。この研究の目的は、アレルギー患者の血清を用いた試験を経て、加熱したアレルギー低減卵を通じて、実際にアレルギー反応が発生しないことを確認することでした。
臨床試験の概要
今年から始まった臨床試験は相模原病院が主体として進められ、2023年9月までに行われた17の症例で、全ての被験者においてアレルギー反応が確認されなかったことが報告されています。この試験ではアレルギー低減卵の加熱粉末を、ジュースやスープに加えながら摂取する形をとりました。また、さらなるステップとして、摂取量を増やした2つ目の試験も行い、やはり全体で反応が見られない結果となりました。
今後の展望
キユーピーグループは、今後8月までにこの試験を段階的に進める筋書きを持っています。2026年を目指し、さらなる症例を重ねる中で、より多くのデータを収集し、アレルギー低減卵の実用化へ進めたいと考えています。この取り組みが成功すれば、たくさんの卵アレルギー患者に新たな食の選択肢をもたらすことができるかもしれません。
まとめ
キユーピーによるアレルギー低減卵の研究は、鶏卵アレルギーを持つ多くの人々への助けとなることが期待されています。卵を食べることが難しい人々に寄り添い、彼らのニーズに応えようとするこのプロジェクトは、食品メーカーとしての重要な役割を果たすものといえるでしょう。今後の研究成果に大いに期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
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キユーピー株式会社
- 住所
- 東京都渋谷区渋谷1-4-13
- 電話番号
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03-3486-3331