東京大学発AIベンチャー、太陽光パネル亀裂検知の新技術を開発

画期的な技術が誕生：TRUST SMITH株式会社の挑戦

東京大学の学生たちが中心となり設立されたTRUST SMITH株式会社は、太陽光パネルの亀裂を最初に検知するAI技術を開発しました。この革新的な技術は、発電施設ディベロッパーとの共同開発によって実現され、深刻な人手不足や高額な点検費用の課題を解決することが期待されています。

太陽光パネルの故障メカニズム

太陽光パネルに発生する故障には、主に「ホットスポット」と「パネルガラス割れ」の2種類があります。ホットスポットは、パネル上に落ち葉などが付着し影を作ることで、特定部分が異常に発熱する現象です。この故障については、赤外線サーモグラフィを用いて事前に検知できる手法があります。しかし、パネルガラス割れは極めて微細な亀裂から生じるため、従来の方法では発見が困難でした。これまで、作業員は定期的に点検を行わなければならず、大きな負担を背負っていました。

新たな視点からのソリューション

TRUST SMITH株式会社は、2019年に発生した人手不足問題を背景に、独自の最先端AI技術を駆使した亀裂検知ドローンを開発しました。このシステムの導入により、従来の方法でかかっていた数十万円の点検コストを大幅に削減でき、発電事業の利益率向上が見込まれています。また、点検の頻度を上げることで、これまで以上にパネルの安全性を確保できる利点もあります。

環境への影響と社会貢献

TRUST SMITHが求めるのは「より良い未来のために」という理念です。少子高齢化や人口減少による人手不足が深刻な問題となっている現在、社会に価値をもたらす事業が存続の危機に直面しています。こうした問題に対して同社は、最先端技術を活用し、事業支援をすることで持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。同社のAI技術は、地球温暖化問題の解決にも寄与するでしょう。