EVバッテリー軽量化と特許支援AIの革新
近年、電気自動車(EV)の市場は急速に拡大しており、バッテリー筐体に対する軽量化と安全性の確保が求められています。リーガルテック株式会社は、そのニーズに応える形で、特許支援AIプラットフォーム「MyTokkyo.Ai」を活用した新たな技術革新を発表しました。この技術により、特許出願の効率化が図られ、EV用バッテリー筐体の軽量化が実現される可能性が高まっています。
炭素繊維複合材のメリット
従来のバッテリー筐体はアルミや鋼を使用していましたが、炭素繊維複合材は軽量でありながら高い剛性を持ち、耐熱性や耐衝撃性にも優れています。このため、EV車両においても非常に注目されています。しかし、炭素繊維複合材を使った新しい成形構造の特許化手続きには、工数がかかるという課題がありました。特に、樹脂一体成形やスプレッドトウ織物を利用した構造には既存技術との境界が曖昧で、多くの時間と労力を要していたのです。
MyTokkyo.Aiの効果とは
「MyTokkyo.Ai」は、技術メモや設計資料からAIが発明の本質を素早く抽出し、先行技術との相違点を自動的に分析する機能を持っています。今回の事例においても、研究者が提供した複数の成形パターンからAIは特許化の可能性が高い組合せを提示しました。これにより、競合技術との差別化が明確になり、特許出願プロセスが大幅に効率化されました。
具体的な成果
特許出願の過程は、従来では2〜3か月かかるものでしたが、MyTokkyo.Aiを活用した結果、わずか約3週間で完了しました。先行特許調査に要する工数も半減し、研究者と知財部門の連携が一層スムーズになったのです。これにより、特許出願にかかる負担が軽減され、技術開発が加速するという良循環が生まれています。
今後の展望
リーガルテック株式会社は、「MyTokkyo.Ai」を活用し、炭素繊維複合材のみならず、次世代モビリティや再生可能エネルギー分野においても知財活動の効率化を推進していく方針です。特に、EV向けのバッテリー筐体やトレイに関する新素材・新工法の知的財産戦略を通じて、日本の製造業の競争力強化に貢献することを目指しています。
会社情報
リーガルテック株式会社は、2021年3月に設立された企業で、東京都港区に本社を構えています。資本金は3億8,000万円で、特許調査や発明抽出を効率化するためのプラットフォームを開発・販売しています。公式ウェブサイトには、さらに詳しい情報が掲載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってください。
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