観光DXの現状を問うオンラインセミナー
2026年5月27日、一般社団法人自治体DX推進協議会(GDX)が主催するオンラインセミナー「もう、観光アプリを作るのはやめませんか?」が開催されます。このセミナーでは、GDXが2025年に実施した「シティプロモーション・観光DX実態調査」の結果を元に、観光デジタルトランスフォーメーション(DX)の課題について掘り下げます。全国の自治体やDMOを対象にしたこの調査では、273団体からの意見が集まり、観光DXが「作っても続かない」という現実の背後にある要因が示されました。
講演テーマと三重苦
セミナーの講演テーマは「全国273団体に聞いた、観光DXの『リアル』― 兼務・予算・継続運用の三重苦をどう乗り越えるか」です。調査を通じて浮き彫りになったのは、観光DX担当者の約49%が他業務と兼務であること、関連予算が限られていること、そしてSNSの運用に苦戦しているという三つの主要な問題です。
1. 兼務という壁
観光DXの担当者が他の業務と兼務していることは、プロジェクトの持続性を損なう大きな要因です。専任体制を組むことが難しいため、担当者が交代すると毎回ゼロからのスタートとなり、これまでのノウハウが活かされないケースが多数見受けられます。これは、高いスキルを持つ専門家を育成することを妨げており、地域の観光戦略に大きな影響を与えています。
2. 予算の制約
次に、予算面でも大きな課題が浮上しています。調査結果から、関連予算が「500万円未満」とする自治体が多かったことが明らかになりました。従来型の観光アプリの開発には数百万円が必要で、年間の運用費も100万円を超えることが一般的です。このような予算の現実は、適切なリソース配分を難しくし、「とりあえずアプリを作る」というケースを招いています。結果として、地域の特性やニーズに応じた効果的な観光施策が実現しにくくなっています。
3. 継続運用の疲弊
最後に、DMOの約7割の団体がSNSの継続的な運用に苦慮している現状を指摘します。企画から撮影、編集、投稿に至るまで全てを一人の広報担当者がこなす事例が多く、その負担が現場のスタッフを疲弊させてしまっています。観光DXを成功させるためには、現場が持続可能に運用できる仕組みを整備する必要があるのです。
観光DXの未来を考える
観光DXの成功の鍵は、単にアプリを持つことではなく、それをいかに運用し続けられるかにかかっています。このセミナーでは、273団体の生の声を基に、観光DXを進める上での視点とアプローチ法を考察します。自治体職員や観光協会の関係者、DMOメンバーの皆様には、ぜひ参加していただき新たな課題解決の糸口を見つけてください。
開催概要
- - 日時: 2026年5月27日(水)10:00 〜 11:00
- - 形式: オンライン(Zoomウェビナー予定)
- - 対象: 自治体職員、観光協会、DMO、GDX会員、民間事業者
- - 参加費: 無料(事前登録制)
この機会に、観光DXの課題に真剣に向き合い、持続可能な観光の実現に向けて一緒に考えてみませんか?