釧路湿原を守る「寒立の鶴居タンチョウトラスト・キャンペーン」始動

釧路湿原を守る新たな取り組み

日本ナショナル・トラスト協会が、鶴居村と共に推進する「寒立の鶴居タンチョウトラスト・キャンペーン」が発表されました。これは、北海道の釧路湿原国立公園に隣接する約7.5ヘクタールの土地を取得するための寄付を募るプロジェクトです。目的は、大規模な太陽光発電所の設置による自然環境や風景への影響を未然に防ぎ、特別天然記念物のタンチョウが生活する貴重な生息環境を守ることにあります。

冬の風物詩、タンチョウと雪裡川の美しい景観

鶴居村を流れる雪裡川は、冬の間も凍結することがなく、そのため多くのタンチョウがここをねぐらにしています。特に音羽橋からの景色は、早朝のタンチョウの飛び立ちを見るために、観光客が訪れる名所となっています。今回取得する土地は、音羽橋からの景観を重要にする場所であり、そこでタンチョウが羽ばたく様子は、訪れる人々にとって夢のような光景です。

環境保護に向けたナショナル・トラストの手法

本キャンペーンは、環境保護の理念に基づいて行われています。ナショナル・トラストは、市民が寄付を通じて土地や建物を取得し、それを守り続ける運動です。英国で始まり、日本にも1964年から広がっています。今回、取得するための300万円の土地費用は鶴居村とナショナル・トラスト協会で折半し、そのうち150万円を寄付で募っています。また、もし寄付が目標を超えた場合には、タンチョウの保護やその他の自然景観を維持するための土地購入に活用される予定です。

地域と共に未来の自然を守る

このキャンペーンは、自然環境や景観を守る重要な一歩として位置づけられています。寄付を通じて、皆でこの美しい自然を次世代に引き継いでいくことが重要です。特に、近年は再生可能エネルギーの設置が進んでいますが、立地や規模によっては自然環境に悪影響を及ぼすケースもあります。今回のプロジェクトは、そのような問題に対処するための前向きな取り組みでもあります。

皆様の支援をお待ちしています

皆様には、このキャンペーンの趣旨を広めるためのご協力をお願いしたいと思います。大切な自然を守るため、ぜひご寄付を検討していただければ幸いです。具体的には、一口5000円から寄付が可能で、専用の口座を通じて振り込みができます。また、キャンペーンの詳細は専用サイトにてご確認いただけます。自然保護に貢献できるこの機会に、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

日本ナショナル・トラスト協会の活動

日本ナショナル・トラスト協会は、1983年に設立され、全国でナショナル・トラストの普及活動や土地の保護に取り組んでいます。これまでに約1765ヘクタールの土地を取得し、未来のために重要な自然を維持する活動を行っています。地域の特色を尊重しつつ、広い範囲で自然を守るために、今後も様々なキャンペーンを展開していく予定です。