古民家移転の保護猫カフェ「Familia」とクラウドファンディングの取り組み
広島県福山市にある保護猫カフェ「Familia」は、猫たちの幸せを願い、高齢者のための医療費支援のクラウドファンディングを開始しました。最近、行き場のない猫たちの受け入れが急増する中、同店では新たな移転プロジェクトを進めています。古民家に移転したことで、より広い環境で猫たちの生活向上に努める一方、緊急保護の対応が求められる事態に直面しています。
クラウドファンディングの目的とリターン
保護猫cafe Familiaの代表、内海博文氏は、支援を募る背景について「高齢者からの相談が増え、譲渡先を見つけるのが難しくなっている。また、急に飼えなくなる猫が多く、医療費がかさむ状況です」と語ります。今回のクラウドファンディングでは、医療費や運営費の支援を目的として、岡山県産の新米「きぬむすめ」や、広島県産の「日本ミツバチの蜂蜜とレモングラスコーディアル」など、地域特産品を返礼品として準備しています。これにより、地域の生産者をサポートしつつ、猫たちの未来を守りたいと考えています。
特に注目すべきは、保護猫カフェの卒業生である「ビネガー」くんの飼い主から提供される2kgの岡山県産きぬむすめがセットになったリターンや、冬の養生ギフトセットです。健康をテーマにしたこれらの返礼品は、カフェが地域密着の取り組みを推進している証とも言えます。
医療費支援の必要性
開設以来、Familiaでは284匹の猫の譲渡が成功しており、現在約40匹の保護猫が暮らしています。しかし、古民家に移転した直後には、飼い主の急逝や高齢者の介護施設への入所に伴い、緊急で受け入れた猫たちが6匹もおり、医療費が予想以上にかかっている状況です。加えて、古民家特有の空調やカビに関する問題も発生しており、こちらも早急な対策が必要とされています。
内海氏はその中でも「高齢者向けに預かり制度を設けており、責任を持って猫を管理し、可能な限り一緒に生活していただけるようサポートしています。猫の幸せを一番に考えています」と述べ、猫たちへの責任感を強調しました。
猫と人が共生する未来へ
保護猫cafe Familiaは、地域猫活動や適正飼養の啓発を通じて「猫と人が共生する社会」の実現を目指しています。過去には、1,200匹を超える猫に対してTNR(捕獲・不妊手術・返還)活動を行っており、その成果は地域社会に根付いています。
内海氏は「保護猫0」を目指す理念を持っており、「名前の無い猫」を生まないよう継続的な取り組みが重要だと強調しています。今回のクラウドファンディングでは、50万円を目標に、2025年11月28日まで実施されています。
Familiaの基本情報
- - 名称:保護ねこcafe Familia
- - 所在地:広島県福山市沼隈町常石2723
- - 代表者:内海博文
- - 開設:2017年9月
- - 事業内容:保護猫の譲渡活動、TNR活動、地域猫活動、猫の適正飼養啓発
- - 特徴:2025年10月に古民家に移転、約40匹の保護猫を飼育
- - クラウドファンディング期間:2025年11月28日まで
これからも、保護猫cafe Familiaの活動を応援し、地域猫たちとの共生を目指す取り組みを広めていきたいですね。