株式会社ティムスが新たな治療法を模索
株式会社ティムス(以下「ティムス」)は、先日ドイツのTME Pharma A.G.(以下「TME」)との間で悪性脳腫瘍に特化した新たな治療法の独占交渉契約を締結しました。この契約は、成人の脳腫瘍の中でも特に悪性度の高い膠芽腫(グリオブラストーマ、GBM)を対象とするNOX-A12(olaptesed pegol)の開発権を確保することを目的としています。
このタームシートには、初発膠芽腫に関する第Ⅰ相/第Ⅱ相臨床試験「GLORIA」の新コホートの実施や、日本国内での新会社設立に関する計画が盛り込まれています。また、新会社はTMEとの間で正式な契約を締結することを目指し、TMEはこのプロジェクトの少数株主として参加します。これにより、グローバルな開発と販売権を獲得し、脳腫瘍の治療法が進展することが期待されています。
NOX-A12の治療理論
NOX-A12は、膠芽腫患者において1960年代頃から研究されてきた新薬の一つであり、特にその作用機序が注目されています。NOX-A12は、血管形成に関与するケモカインCXCL12を特異的に阻害することで、腫瘍周辺の血管再構築を防ぎます。これは、腫瘍細胞に必要な酸素や栄養の供給を制限することを狙った治療法です。
これまでGBMを対象とした治療方法として、抗VEGF抗体ベバシズマブが用いられてきましたが、期待された全生存期間(OS)の延長は実現しませんでした。これはCXCL12の働きを考慮しない治療法だったため、NOX-A12との併用療法が期待されています。
計画の進行状況
ティムスは、GLORIA試験の新コホートとして5つのアームで20症例、計100症例にわたる非盲検試験を実施する計画を持っています。試験はドイツでの6つの医療機関を通じて開始される予定で、米国や日本での実施に関しても検討が続けられます。また、NOX-A12は、米国及びヨーロッパでオーファン・ドラッグとして指定されており、その成長が期待されています。
CEOの期待と将来展望
ティムスの代表取締役社長、若林拓朗氏は「NOX-A12の開発に携わることができ、大変光栄です。膠芽腫は治療法が限られている厳しい疾患ですが、当社の持つ研究開発力を活かし、臨床試験から市場導入までを一貫して行なっていきます」と述べています。
当社は、研究段階から臨床段階までを手がけるバイオ医薬品企業として、今後も医療ニーズに応える革新的な医薬品の開発を進めていく所存です。特に脳梗塞や急性腎障害などの未だ解決策が少ない分野で、貢献できることを目指していきます。この契約は、ティムスにとっては新たな収益源となる可能性を秘めた重要なステップです。
私たちの研究開発の進捗や成果は、引き続きお知らせしていきますので、ぜひご期待ください。詳しくは、ティムスの公式ウェブサイトをご覧ください。