画期的な取り組み、障がい者アートと企業の新たな結びつき
株式会社ドリームホールディングスが提供する新しいサブスクリプションサービス、"全ての人が楽しめるアート"を目指す『心のままアート』が、2025年12月3日の国際障がい者デーに発表される。このサービスは、障がい者の方々が制作したアートピースを企業のインテリアとして楽しむことができる、画期的な内容となっている。
ドリームホールディングスは、福岡県福岡市に本社を構え、「sonae 備絵」という防災トイレをアートとして設置するという新しい試みを展開中だ。この商品は、見た目の美しさだけでなく、災害時にも活躍できる防災機能を兼ね備えている点が特徴だ。アートを飾ることで、企業内での防災意識の向上にも寄与することが期待されている。
社会的責任を果たす新たな形
昨今、CSR(企業の社会的責任)という言葉が浸透しているが、多くの企業がその活動を推進する中で、社員や地域とのかかわりが薄い、成果が見えづらいという課題を感じている。特に、企業が社会貢献活動を進める際に“支援する側”と“支援される側”という関係の難しさが浮き彫りになっている。そのため、ドリームホールディングスは“共に創る”という新しい関係性を築くことが重要だと考えている。
『心のままアート』は、福祉施設が作品を提供し、企業がそれをサブスクリプション形式で定期的に受け取る仕組み。このサービスにより、障がい者の方々が自らのアートを通じて社会参加の機会が得られ、その一部収益が直接彼らの元に届くことになる。これによって、企業のブランド価値を向上させると同時に、地域社会とのつながりも強化されることが目指されている。
アートを通じた交流の場を創出
『心のままアート』では、アートボードが3か月ごとに交換され、障がい者施設の利用者が新しい作品を届けるという仕組みでもある。これにより、作品が持つ新しい意味と共感が生まれ、企業の受付や応接室が華やかに彩られる。作品が定期的に変わることで、社員や来訪者が防災意識を高めるきっかけにもなり、社内での話題が広がることが期待される。
さらに、賛同する企業と障がい者施設は互いにネットワークを形成し、持続可能な関係を築くことができるというメリットもある。これにより、地域の活性化や、社会全体の福祉向上にも貢献できることを目指している。
実際の成果と今後の展望
2019年の熊本地震や九州北部の豪雨での経験から開発された『sonae 備絵』は、単なる備品にとどまらず、アートとしても機能することが特徴で、使用の重要性が今、改めて注目されている。この取り組みに賛同した企業が参加することで、従来のCSR活動とは一線を画す、新しい協働の形が見えてくるだろう。
ドリームホールディングスは『心のままアート』を通じて、障がい者アートの普及と共に、企業としての社会的責任を果たす新たなモデルを示すことを目指している。今後、この試みがどのように広がり、さらに多くの企業や個人が関わっていくのか注目が集まる。