球磨村における新たな目的地づくり
熊本県球磨村は、さとゆめとHISの協力のもと、「Destination Create Project」(新たな目的地創出事業)による新しい観光地づくりのための協定を結びました。このプロジェクトの目的は、単なる観光地の誘客ではなく、地域の特性や魅力を生かした新しい旅のスタイルを提供することです。
球磨村の魅力と地域資源
球磨村は、日本の棚田百選に選定された「松谷棚田」や「鬼ノ口棚田」、九州最大の鍾乳洞「球泉洞」、美肌の湯として知られる「一勝地温泉」といった地域資源が豊富です。また、九州屈指の川「球磨川」を利用したラフティングなど、自然の中でのアドベンチャースポーツも楽しめます。地元の人々の温かいおもてなしとともに、これらの魅力は観光客を惹きつけ、一大観光地としての可能性を秘めています。
課題と取り組み
近年、インバウンド観光が再び活気を取り戻している中、観光地では「オーバーツーリズム」が問題視されているため、既存の観光地だけに依存していては間に合わなくなっています。このため、球磨村はその魅力を最大限活用し、観光を通じて地域経済を循環させることが求められています.
令和2年7月に発生した豪雨災害によって、球磨村は大きな被害を受けましたが、着実に復興に向けた歩みを進めています。村では被災者への生活支援や、インフラ復旧を優先した対策を講じています。
協力体制と今後の方針
今回の協定により、さとゆめとHIS、球磨村の3者は、観光事業を通じてさらなる連携と協力を強化していきます。球磨村の魅力を発信し、地域の課題に適切に応じる事業を推進することで、活力ある地域社会を形成することが目指されています。
各代表のコメント
球磨村の村長、松谷浩一氏は、「観光は総合産業であり、地域資源を使って経済の循環を図ることが重要」だと述べ、観光振興を通じた地域活性化の重要性を語りました。また、さとゆめの代表取締役CEO、嶋田俊平氏は、球磨村の復興への思いを強調し、HISと共に地域活性化を目指す意気込みを語りました。
HIS法人営業本部副本部長の加治木宏氏も、同社の豊富な経験を生かし、球磨村の魅力を全国へ発信していく意向を示しました。
まとめ
球磨村では新しい観光地を作るための取り組みが始まっています。地域の特徴を活かした観光資源の開発や、観光客の誘致に向けた戦略が進められており、地域が持つ多様性を生かした新たな目的地が期待されています。日本の伝統と自然が息づく球磨村に今後注目が集まりそうです。