大阪府羽曳野市での貴重な発掘調査
大阪府羽曳野市に位置する史跡古市古墳群の中でも、特に注目を浴びている峯ヶ塚古墳において、発掘調査の結果が公開される運びとなりました。この調査は、古代の葬送儀礼や古墳そのものの理解を深めるための重要なステップです。
笠形木製品の発見
調査の成果として、応神天皇陵古墳以来、羽曳野市で2例目となる笠形木製品が複数点出土しました。笠形木製品は身分の高い人物のために作られた日傘の模倣とされており、その出土は古市古墳群の中での新たな確認となります。この木製品は、古墳が築造された5世紀末における埋葬儀式の一端を示す重要な手がかりとなります。
発掘調査の背景
峯ヶ塚古墳は、全体の形状が前方後円墳で、墳丘長は96メートルという規模です。この古墳は国指定の史跡であり、世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」を成す一部でもあります。一般には立ち入ることができない古墳が多い中、訪れることができる数少ない時代の古墳の一つであり、多くの歴史ファンや研究者が注目しています。
説明会の詳細
令和7年12月20日(土)に行われる調査成果公開のための説明会は、参加無料で、参加者は30分ごとに行われる説明を受けた後、峯ヶ塚古墳の墳丘に登る体験もできる特別な機会となっています。
- - 日時: 令和7年12月20日(土) 10時~15時(雨天中止)
- - 場所: 峰塚公園内 発掘調査現場(羽曳野市軽里2丁目)
- - アクセス: 近鉄南大阪線「古市」駅から約1.5km
- - 参加方法: 当日先着順、事前申込不要
この貴重なイベントは、古代の埋葬儀礼についての理解を深める良い機会です。また、調査成果の公開によって、学術的な興味だけでなく、地域の歴史に触れる絶好のチャンスです。
調査の成果と今後
今回の発掘調査はこれまでに19回にもわたる調査の一部であり、これまでの調査によっても多くの重要な遺物が出土してきました。特に、平成3年に確認された副葬品や、令和4年に出土した巨大な石見型木製品などは、他にはない貴重な資料です。
今回の笠形木製品出土により、峯ヶ塚古墳の葬送儀礼や当時の社会情勢の理解をより深めるための貴重な資料が増えました。
この説明会では、最新の調査状況や歴史的意義についても詳しく語られ、多くの人がこの歴史的瞬間に立ち会うことが期待されます。ぜひ、この機会をお見逃しなく!
お問い合わせ先
羽曳野市教育委員会生涯学習部文化財・世界遺産室
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