岡山大学のがん医療
2021-02-27 22:36:06

岡山大学病院が切り開くがんゲノム医療の最前線と未来

岡山大学病院が切り開くがんゲノム医療の最前線と未来



岡山大学病院(岡山市北区)は、中国四国地域で唯一、がんゲノム医療の中核拠点病院として機能しています。ここでは、患者のゲノム情報に基づく新しい癌治療に取り組んでおり、34の医療機関と連携したネットワークを構築し、治療、研究、そして人材育成を行っています。

がんゲノム医療の意義と治療法の革新


がんは遺伝子や後天的な要因による細胞の異変から発生します。この異変は患者によって異なり、そのため、同じがんの患者でも治療法は個別化される必要があります。がんゲノム医療は、患者の遺伝子情報をもとに適切な治療法を選定することを目指しており、一人ひとりに合った個別化医療が実現します。

たとえば、がん患者から採取した検体を使い、がん遺伝子パネル検査が実施されます。この検査で得られたゲノム情報は、その後の治療方針決定に直結します。検査プロセスは、腫瘍のDNA抽出から遺伝子解析までを含み、再診時に専門医から結果を得た上で最適な治療法について説明を受けることになります。

専門人材と共同研究の重要性


この先進的な医療は、多職種チームによって支えられています。岡山大学病院では、医師だけでなく、看護師、薬剤師、臨床検査技師など多様な専門家が集まり、高度な医療人材の育成に注力しています。特に「ゲノム医療従事者の育成プログラム」では、異なる職種に応じた教育が行われ、ゲノム医療を要にしたチーム医療が推進されています。

岡山大学では研究開発活動も盛んであり、新たながん遺伝子パネル検査の研究が進行中です。企業との連携も図りながら、より良い医療サービスの開発を目指しています。このためには、スタートアップや非医療産業とも協力し、幅広い知見を取り入れる必要があるとされています。

SDGsの理念に基づいた医療の実現


岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を進める中で、個々のwell-beingの実現を目指しています。岡山大学病院でのゲノム医療は、次世代医療の重要な一環として位置づけられています。がん遺伝子検査の拡大や簡便な血液サンプルによる解析技術の進化が期待されており、今後は全遺伝子の操作も視野に入れるとされています。

病院の研究開発部長は、こうした医療が広く社会に実装されることで、国際的にもwell-beingの向上に寄与したいと語っています。また、岡山大学病院は、他分野の専門家や企業との進んだ連携を博することで、より多くの人々に革新的な医療サービスを提供する準備を整えています。

まとめ


岡山大学病院は、がん治療の新たな扉を開き、個人に適した医療の提供を通じて、分野横断的な連携と革新を推進しています。今回は、がんゲノム医療の最前線で行われている取り組みや、その未来展望についてご紹介しました。今後の展開にも期待が寄せられます。

会社情報

会社名
国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。