今年、創立40周年を迎える一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)に加盟するDATAビジネス株式会社。その取締役である嶋田圭吾氏は、独自のゼロからデータを整え、AIの活用に挑む新たな時代を開いています。彼が提唱する「あなたの会社は、AI Ready?」という問いかけは、データの整備がAIを効果的に活用するための重要な鍵であることを示しています。
近年、企業がAIを導入する動きが加速していますが、嶋田氏はデータクレンジングの重要性を強調しています。彼の言葉を借りれば、「データサイエンティストの仕事の8割はデータクレンジング」とのこと。これは、AIが学ぶための正確で信頼できるデータがなければ、その効果を最大限に引き出せないことを示しています。
例えば、受注データが異なる表記で混在している場合、AIが正確な分析を行うことは困難です。このような現実から、彼はDATAビジネス株式会社を通じて数十万から数百万件のデータを整理する独自手法「DataForce®」を開発しました。このプロセスによって、企業は高品質なデータ基盤を確保し、AIを正しく活用するための土台を築くことができます。
データクレンジングがもたらすのは、単なる技術的な整理だけではありません。実際には、コスト削減などの直接的なビジネス価値も生まれます。嶋田氏が手がけたプロジェクトでは、あるグローバル企業が調達する部品の価格に、大きな差異が見つかりました。その結果、20億円のコスト削減に成功したのです。この事例は、データ基盤の整備が経営に与えるインパクトがいかに大きいかを示しています。
興味深いのは、嶋田氏がデータサイエンティストとして早くから活動を開始した理由です。彼は国のIT標準化プロジェクトでの経験が、データサイエンティスト教育に役立ったと述べています。また、アメリカのデータ活用事情を観察することで、日本の未来を見越すことができたのも、彼の先見の明に寄与しています。
現在、彼が開発したDataForce®は、企業のデータを経営判断に直結させるための重要なツールとして広く利用されています。データをひとつにまとめ、明確な可視化を果たすことによって、企業はそのデータを戦略的な資産に変換することが可能になっています。
また、嶋田氏は自身の知見を広めるために教育活動にも力を入れています。彼は国税庁や大学院で講師を務めており、その活動は10年以上にわたり継続されてきました。このように、理論と実務を融合させた教育プログラムは高く評価されています。
最後に、嶋田氏は自身の哲学が仕事や競技においても発揮されていると語ります。水泳選手のように効率を追求し、最小の努力で最大の成果を上げる姿勢は、彼のデータへのアプローチにも通じるもので、データサイエンティストとしての生き方を体現しています。
彼の活動は、AIブームが盛り上がる中でも、決して見落とされることのない「データの品質」という重要な指標を業界に投げかける重要な存在となっています。今後の「DATAビジネス」と嶋田氏の更なる成長に期待が寄せられます。