ABBロボティクスは、最新の協働ロボットGoFaファミリーに、業界最高レベルの精度を実現する新機能「Ultra Accuracy」を導入しました。この機能により、GoFaの精密な動作が他のロボットと比較してなんと10倍も向上します。この革新的な技術は、特に電子機器、自動車、航空宇宙、金属加工などの分野において、精密な部品製造のニーズに応えるために開発されました。
アンドレア・カッソーニ氏が述べたように、自動化が進む中で製品の品質向上と厳密な公差の実現が求められています。その結果、ロボットの高精度運動能力への需要は急速に増加しています。GoFaは、この需要に応じるべくシンプルで安全な設計を持ちながら、優れた柔軟性と共に超高精度の性能を兼ね備えています。これにより、協働ロボットの新しい利用シーンが広がることが期待されています。
「Ultra Accuracy」機能は、ミリ単位の精度からさらに進化し、0.03mmの軌跡精度を実現しました。このため、さまざまな精密な製造プロセスにおいても、品質の保持と作業効率の向上に大きく寄与します。たとえば、民生用電子機器の接着やシーリング、車両部品のレーザー溶接、そして航空宇宙産業における複合材料の積層など、幅広い応用が可能です。また、3Dプリンティングにおいても、試作品の作成における正確な位置決めをサポートします。
この新機能は、従来の2軸ガントリーシステムとは大きく異なります。GoFaは納品時にキャリブレーションが不要で、すぐに全方向への6軸動作が可能です。これにより、柔軟性や機動性が大幅に向上し、さまざまな作業をこなすことができます。また、GoFaはそのコンパクトさと可搬性から、既存の生産ラインに容易に統合できる特長を持っています。そのため、高額なカスタマイズは必要ありません。
さらに、Ultra Accuracy機能とRobotStudio®を組み合わせることで、シミュレーションと実動作が99%一致するオフラインプログラミングが可能になり、現場での調整が不要となります。これにより、正確で効率的な導入が実現します。この機能は新型GoFaだけでなく、既存のGoFaに後付けできる柔軟性も持っています。
ABBは、多様な業界における製造リーダーとして知られ、55カ国以上、100以上の拠点に約11,000人の従業員を擁し、顧客に未来のコネクテッドな工場への移行を支援しています。精密で効率的な製造プロセスを実現するため、ABBの協働ロボットが重要な役割を果たすことが期待されています。公式ウェブサイトでは、GoFaおよび「Ultra Accuracy」機能の詳細が確認できます。