メンターの新技術
2014-04-11 10:10:02

メンター・グラフィックスが新たに実現する驚異的な検証生産性向上の仕組み

メンター・グラフィックスが切り開く新たな検証の時代



メンター・グラフィックスが最新のEnterprise Verification Platform(EVP)を発表し、検証プロジェクトにおける生産性を1000倍まで向上させる道筋を示しました。このプラットフォームは、QuestaとVeloceを融合させ、グローバルなリソースを効果的に管理すると同時に、プロジェクト全体のROI(投資利益率)も最大化することができます。これにより、検証のパフォーマンスを400倍から最大10,000倍にまで引き上げることが可能です。

John Lenyo氏、メンター・グラフィックスのDesign Verification Technology Divisionの副社長兼ゼネラルマネージャーは、「私たちのビジョンは、検証エンジンの機能を一つの環境に統合し、設計の各段階でのシームレスな検証を実現することです。EVPによりハードウェアアクセラレーションを阻害する要因を取り払うことができ、エミュレーションと同等の速度ながらシミュレーションに必要な機能性を保つ新しい検証環境が求められています。」と述べています。

グローバルなエミュレーションリソース



Veloce OS3はエミュレーション機能をグローバルなデータセンターのリソースへと変革し、各プロジェクトで占有されているエミュレータをデータセンター上に集約することで、検証資源を効果的に利用することが可能です。従来、ケーブルや物理デバイスを使った複雑なインサーキットエミュレーション(ICE)が求められていましたが、Veloce OS3はこれを仮想デバイスに置き換え、スピーディな検証を実現します。

さらに、Veloce OS3は全プロジェクトの優先度に応じてリソースを自動で最適化し、低優先度のジョブを一時停止させて高優先度のジョブをすぐに処理できるように設計されています。PSL/SystemVerilogアサーションやローパワー設計のための機能も統合されており、クリティカルなSoCサブシステムでアプリケーションを実行する場合でも、高度なカバレッジを確保することができます。

Visualizerでのデバッグ生産性向上



新たに発表されたVisualizerデバッガは、SoC設計チームがデバッグに費やしている時間を短縮するために開発されました。この共通デバッグソリューションを利用することで、複雑なデバッグ環境でも効率的にエラーを特定することが可能になります。特に、プロトコルレベルのデバッグ機能が充実しており、シミュレーション・エミュレーション両方でサポートされています。

Codelink®を用いることで、OSのソフトウェアをデバッグする際の大きなシンクタイムを大幅に削減できます。Codelinkは多くのエンジニアが同時に作業できるため、ソフトウェア実行を効率的に行うことができ、デバッグ中でもエミュレータが次々とジョブを処理することを可能にしています。

検証データの統合



多くのプロジェクトが抱える問題の一つとして、検証データの分散が挙げられます。Veloce OS3とQuestaは、それぞれのソースから得られるデータを効率的に融合し、全体的な解析を行うことで、プロジェクトの進行状況を正確に把握する手助けをします。これにより、効率的なカバレッジ管理やテストプランニングが実現され、結果として検証品質と生産性が向上します。

メンター・グラフィックスは、従来の製品に加え、検証技術という新たな領域においてもリーダーシップを発揮し続けています。エレクトロニクス業界においてますます重要となる検証工程の効率化に向けて、今後もさまざまな革新を提供していくことでしょう。

会社情報

会社名
メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社
住所
東京都品川区北品川4-7-35御殿山トラストタワー
電話番号
03-5488-3030

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