育児がもたらす心の健康への影響とその実態を調査
育児は喜びと共に多くの不安を伴うものです。一般社団法人徳志会が実施した調査によると、約8割の子育て経験者が育児に対する不安を抱いていると答えています。特に、産後うつは新たな母親たちが直面する課題の1つです。この調査では、産後の心の健康に大きな影響を及ぼす要因について詳しく探ります。
調査概要
一般社団法人徳志会(東京都品川区)は、新宿や横浜、2025年には柏に新たなメンタルクリニックを開院予定。その一環として、子育てと心の健康に関する調査を実施しました。調査は2025年2月1日から20日まで行われ、全国の子育て経験者を対象に300の有効回答が得られました。
産後の心の健康には注意が必要
育児中に特に注意が必要なのは、産後うつです。この病気は産後数週間から6ヶ月以内に発症することが多く、気分の落ち込みや不眠、無気力といった症状が現れます。産後はホルモンバランスの変化や育児による過度の負担によって心への影響が強くなる時期です。
調査の結果
1.
育児に不安を抱える親: 調査結果によると、育児中に不安を感じたことがあると答えた方は約8割に達しました。
2.
産後うつの経験者: また、子育て中に「産後のうつ状態」を経験した方はその中の約4割に。これは子育てのストレスが心に与える影響を顕著に示しています。
3.
クリニックへの相談率: 産後のうつ状態を経験した方のうち、実際にクリニックに相談したのはわずか2割ほど。多くの方が心の不調を誰にも相談できずに苦しんでいることが明らかになりました。
4.
相談しない理由: 相談をためらった理由としては「時間的に余裕がない」「病名を告げられるのが怖い」との傾向が見受けられ、このことからも育児の忙しさが影響していることがわかります。
5.
パートナーの役割: 調査では、仕事などで育児にあまり協力できないパートナーがいる家庭ほど産後うつ状態のリスクが高くなることが分かりました。
課題の明確化
今回の調査から、育児中の不安や産後のうつの問題が顕在化したことが分かります。多くの方が自身の心の健康に気を使う余裕が持てず、結果的に心の病が悪化してしまうこともあります。この状況は非常に危険なもので、適切なサポートが求められます。
こころの不調を感じたら
心の健康を維持するためには、専門家によるサポートが重要です。もし自分自身や周囲の方が心に不調を感じた場合、ためらわずに心療内科や精神科クリニックに相談することが最善の行動と言えるでしょう。
早めの対処とリクルートのお知らせ
産後の育児は家庭においてストレスが多い時期です。もしも心の不調を感じるようなことがあれば、早めにクリニックに相談することをお勧めします。徳志会では新たに柏院を開院するにあたり、医療従事者を募集しています。詳しくは公式の求人ページを確認してください。早め早めの行動が、自分自身の心の健康を守る第一歩です。