中堅・中小企業の賃上げ支援に向けた新たな補助金制度
2023年10月、経済産業省は中堅・中小企業向けの「賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」の3次公募を発表しました。この制度は人手不足や様々な課題に対応するための大規模な投資を支援するもので、企業の成長を促し、地域における持続的な賃上げを実現することを目的としています。
これまでの公募の実績
過去の1次および2次公募では、全国から合計1,341件の応募がありました。その結果、194件の事業者が採択され、さまざまな業種の企業が選ばれました。採択企業の平均投資額は約49億円、目指す賃上げ率は中央値で5.0%に達しています。このように、多くの企業が積極的に賃上げを目指していることが伺えます。
3次公募の具体的な内容
新たに始まる3次公募は、2024年3月10日に開始され、応募はオンラインで受け付けられます。以下は、申請に関する主な内容です。
1.
補助予算は3,000億円。
2.
補助上限額は1事業あたり50億円(補助率1/3以内)。
3.
事業期間:交付決定日から最長で2029年12月末まで。
4.
対象企業:常時使用する従業員が2,000人以下の中堅・中小企業。特定の条件を満たせば共同申請も可能です。
5.
補助事業要件:必ず投資額が10億円以上で、賃上げの記録として平均年収が過去3年間の最低賃金上昇率の4.5%を上回る必要があります。この要件を達成できなかった場合は、補助金の返還を求められることがあります。
申請方法とスケジュール
3次公募に関する申請は、全て電子申請で行います。申請書類は公募締切の5営業日前に提出すれば、事務局による確認があります。3次公募の締切は2024年4月28日で、プレゼンテーション審査が6月上旬に行われる予定です。結果の採択発表は6月中旬を予定しています。
また、3次公募開始に伴い、オンライン説明会も開催され、詳細な制度の説明や申請方法について情報提供が行われます。参加予定の企業は、早めに参加申し込みを行うことが推奨されます。
まとめ
中堅・中小企業向けのこの補助金制度は、成長を促しながら地域経済の活性化を目指す重要な取り組みです。これを機に、自社の成長と従業員の賃上げを同時に実現するチャンスが広がることが期待されています。ぜひ、詳細をチェックし、積極的な応募を検討してみてはいかがでしょうか。