子どもたちを支える新たな居場所「KuKuNa」
株式会社ハナミスイ(東京都新宿区、代表:方 智煥)は、まつしま病院(東京都江戸川区)が運営する「ユースウェルネスKuKuNa」を取材しました。今回の取材は2025年1月27日に行われました。
近年、性に関する被害が増加する一方で、性教育が後れを取っている現状があります。こうした社会的背景を踏まえ、まつしま病院は2024年4月に思春期の子どもや若者が気軽に相談できる環境を整えるために「KuKuNa」を開設しました。
KuKuNa設立の背景
KuKuNaは、困難な状況にある女性や子どもたちに支援を提供する取り組みとして誕生しました。幸崎若菜室長は、家庭や学校で安心して過ごせない子どもたちが増えていることを指摘します。「実際、SOSを発信しても社会がそのメッセージを受け止められていない」と彼女は語ります。
KuKuNaの目的は、子どもたちが自由に過ごせる居場所を提供し、徐々に相談ができるような環境を整えることです。周囲を心配させないようにしている子どもたちが、自分の気持ちを楽に話せるような場を作っていくことが重要です。
KuKuNaのサービスと利用者の様子
KuKuNaの施設は、2階フロア全体を活用し、セミナールーム、カウチスペース、書籍コーナー、プレイルームなど、多様な設備が整っています。訪れる利用者は日によって異なり、少ない日は3名、多い日は30名に達することもあります。大人の視察者や親子で来るケースも多く、特にネイルイベントなどの企画は非常に人気です。
相談内容は思春期特有の悩み、家庭環境、学校生活に関連する幅広いもので、医療的な観点からもサポートを行っています。必要に応じて適切な医療サービスの利用をすすめることもあります。
幸崎氏は「初めて訪れる子どもたちは、話すことができないかもしれないけれど、次第に居心地が良くなり、自然と自分の気持ちを話せる場になることを願っています」と述べました。
医療と教育連携で地域を支える
KuKuNaは、学校が抱える問題にも目を向けています。近年、通学に疲れ、学校に行けない子どもたちが増加しています。幸崎氏は「登校することに疲れを感じる子どもが多い」と述べ、医療と教育を結びつけたアプローチを強化する意向を示します。
性教育の重要性を伝える勉強会を開催し、地域の大人たちの意識改革を促進していく計画です。正しい知識を持つことが、子どもたちが社会の中で自分を守る手助けになると信じています。
企業との連携、ハナミスイの支援
ハナミスイは、KuKuNaの取り組みを支えるために、フェムケア製品を寄付しています。特に腟洗浄器「インクリア」などは利用者から興味を持たれました。幸崎氏は「新しいケアの選択肢を子どもたちに提供する一助になる」と期待を寄せています。
KuKuNaの今後の展望と社会的意義
KuKuNaの代表は「私たちは今後、より多くの人々にKuKuNaの存在を知ってもらい、公的支援を得られるよう努めていきたい」と語りました。将来的には、こうした施設が全国に広がり、性教育が普及して子どもたちが自分を守れるようになることを目指しています。
「私たちの活動を通じて、子どもたちを守る社会を実現していきたい」と幸崎氏の熱意が伝わります。ハナミスイの支援は、KuKuNaの目指す未来への一歩であり続けるでしょう。
会社情報
企業名:株式会社ハナミスイ
代表者:方 智煥
所在地:東京都新宿区西新宿6-15-1 セントラルパークタワー ラ・トゥール新宿 609号
設立:2003年12月
事業内容:医療用機器の製造・販売、化粧品と日用品雑貨の製造・販売
資本金:1,000万円
URL:
hanamisui.jp