社会の闇に光を当てる新刊『魔窟』
2024年12月18日、著名なノンフィクション作家、森功氏の新作『魔窟 知られざる「日大帝国」興亡の歴史』が刊行されます。本書では、日本大学という巨大な私立大学の歴史と裏面を深く掘り下げ、これまでの不祥事や権力の闇に迫ります。
日本大学の不祥事と背後に潜む権力
日本大学は、アメリカンフットボール部における薬物事件や、医療部門の1000億円に及ぶ建替えプロジェクトに関連した不祥事など、ここ数年にわたり様々なスキャンダルが報じられています。本書では、これらの事例を取り上げながら、大学組織のガバナンスの欠如や、隠蔽の文化がどのように問題を引き起こすに至ったのかを探求します。
森氏は、特に日大の歴代トップたちがいかにしてその権力を維持し、またいかにして不正と向き合うことができなかったのかに焦点を当てています。その中で浮かび上がるのは、旧態依然とした体制と利害関係の絡まりです。
『魔窟』の内容詳細
本書には、以下のようなテーマが扱われています。
- - アメフト部薬物事件: 一時の注目を集めた事件についての真相。
- - 重量挙部や陸上部の金銭不祥事: 特に「被害額1億1500万円超」という規模の不正が暴露。
- - 医学部附属病院の建替えプロジェクト: 税務調査や隠蔽の問題への影響。
また、著者はノンフィクション作家としての視点から、改革の必要性についても触れ、なぜ改革が進まないのかを考察しています。
社会に問いかける一冊
森氏は、改革が必要とされる現在において、どのような根本的な変更が求められているのかを追求します。彼の著作は常に社会の裏側に光を当て、読者に新たな視点をもたらすことを目指しています。『魔窟』も例外ではなく、日本の教育制度や大学ガバナンスの現状に警鐘を鳴らす作品となっています。
著者プロフィール
森功氏は、1961年に福岡県で生まれ、岡山大学文学部を卒業後、新聞社や雑誌の編集部での経験を経て作家として独立しました。過去には数々の賞を受賞しており、各種著書からは深い洞察力と独自の視点が感じられます。
書籍情報
- - タイトル: 魔窟 知られざる「日大帝国」興亡の歴史
- - 著者: 森 功
- - 定価: 1,980円(税込)
- - ISBN: 978-4-492-22425-0
- - 発行元: 株式会社東洋経済新報社
この本は、教育の現場でのガバナンスや倫理について考えさせられる内容となっており、一般読者だけでなく教育関係者にもぜひ手に取っていただきたい一冊です。