アンリツ、次世代光伝送規格100ZRに対応した新機能を追加
アンリツ株式会社が、通信ネットワークの検証や保守試験に対応したポータブルテスター「ネットワークマスタ プロ MT1040A/MT1000A」に、次世代の光伝送規格である100ZRコヒーレント光トランシーバの通信機能評価の新たな機能を追加したことを発表しました。これは、通信の品質検証を効率よく行えることを目的としており、信頼性の高いネットワーク構築を可能にします。
100ZRの特徴と重要性
100ZR規格は、省電力であると同時にコストの削減も可能にするもので、データセンター間接続やアクセスネットワークの進化に貢献することが期待されています。新たに加わった機能により、100ZR光伝送の品質をスムーズに検査できるようになり、ネットワーク運用の効率化が進むでしょう。
加えて、時系列可視化機能が既存の100GイーサネットやOTU4試験と同様に100ZRに使用できるため、双方の試験を組み合わせることで、100ZRトランシーバのコヒーレント伝送品質を詳細に確認することができます。
開発の背景
最近では、光通信分野におけるコヒーレント伝送技術を活用したプラガブル型トランシーバが注目を集めています。100ZRはその中でも特に注目されています。急増するデータセンター間接続の需要に応えるため、400ZRが主に採用される一方で、都市部や企業向けの短距離通信には100ZRが適しています。短距離通信では既存の100Gネットワークにも簡単に導入できるため、利用の拡大が期待されています。
このようなコヒーレント光トランシーバを利用する際には、異なるメーカー間の接続互換性と伝送品質の事前確認が不可欠です。
アンリツは光通信技術の標準化に努める業界団体「OIF(Optical Internetworking Forum)」のメンバーとしても活動しており、2025年にコペンハーゲンで開催予定のECOC2025相互接続デモにも参加し、多くのベンダーとの接続実績を積み重ねています。
ネットワークマスタ プロ MT1040A/MT1000Aの特長
この新機能が追加されたポータブルテスター「ネットワークマスタ プロ MT1040A/MT1000A」は、様々な通信ネットワークの開通と保守を一台で対応する優れた機器です。具体的には、
- - MT1040A: 10Mから400Gに対応し、400G FEC測定、リモート操作、自動試験に加え、2ポート400G試験も可能です。
- - MT1000A: 10Mから100Gに対応し、リモート操作や自動試験の機能、さらにGNSS同期による高精度測定も実現。メトロやバックホールでの現場作業の支援も行います。
最後に
アンリツは、通信業界における最新技術を常に進化させることで、より快適で信頼性の高いネットワーク環境を提供し続けます。詳細な製品情報が必要な方は、こちらの
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