安乗埼灯台町歩きトワイライトツアー開催
三重県志摩市の安乗埼灯台が、新たな観光スポットとして注目を集めています。この灯台を舞台に、2025年10月4日に「安乗埼灯台町歩きトワイライトツアー」が実施されました。本イベントは、地域の魅力を再発見することを目的としており、「安乗埼はクロスポイント」というテーマの下、参加者たちは灯台の歴史や文化、さらには特産品の味覚を楽しみながら、充実した時間を過ごしました。
イベントの概要
今回のツアーでは、参加者がガイドの案内の下、約1kmにわたる散策路を歩きながら、安乗地域の歴史や文化に触れることができました。本ツアーの特徴は、通常は立ち入ることのできない薄暮時の灯台内部への参観です。参加者は安乗地区の漁場や、国指定の重要無形民俗文化財である「安乗の人形芝居」の舞台裏も訪れることができ、特に灯台カフェでの特産品「きんこ芋」を使用したスイーツで締めくくりました。
参加者の感動の声
ツアーの当日は天気に恵まれ、雨も持ちこたえました。参加者は、安乗神社や文楽小屋でのガイドによる説明に感動し、「安乗文楽の舞台を観れたことが本当に貴重な経験でした」「安乗神社の神主さんから正しいお参りの仕方を教えていただけて良かった」といった声が寄せられました。参加者にとって、400年以上続く文化と歴史を体感できることが本ツアーの最大の魅力であり、「海を通じて物や人が交わる場所」である安乗埼の魅力を実感することができたようです。
魅惑の薄暮時間
ツアーのフィナーレでは、参加者全員が通常閉鎖される時間帯に安乗埼灯台内部にアクセスしました。トワイライトタイムに見える幻想的な景色を堪能し、「外海と内海で潮目が変わっている景色を実際に見れました!」「あの光は大王埼灯台かな!」と興奮の声が飛び交いました。志摩半島の絶景を一望することができたことは、参加者にとって忘れられない経験となりました。イベント終了後、灯台カフェで提供される「きんこ芋」スイーツにおいても、参加者からは「大満足。また来たいです。」という感想が寄せられ、今後のツアーの開催が期待されます。
安乗埼灯台の歴史
安乗埼灯台は、志摩半島の中央部に位置し、的矢湾入口の海の難所であるこの灯台は、明治6年に完成しました。全国で20番目の灯台として、頂上からは太平洋と的矢湾を一望でき、天候が良ければ富士山まで見ることができます。この灯台は歴史的にも非常に価値が高く、映画「喜びも悲しみも幾歳月」の舞台としても知られています。灯台周辺は公園として整備されており、灯台資料館も訪れることができます。この資料館では灯台に関するさまざまな資料が展示され、令和7年度にはリニューアルが予定されています。
団体の活動内容
本ツアーを実施したのは「安乗埼灯台観光活性化推進コンソーシアム」ですが、地域イベントの開催や、事業者とのワークショップを通じて、灯台を中心とした地域の利活用を促進する活動を行っています。また、年々多くの訪問者が灯台に興味を持ち、地域との交流を深める機会が増えていくことが期待されます。今回のトワイライトツアーは、その先駆けとなるイベントとも言え、新たな灯台利活用モデルとしての位置付けも持つ重要な取り組みです。
このように「海と灯台プロジェクト」を通じて、地域固有のリソースを活かした観光が実現することが期待されます。興味を持った皆さんも、ぜひ次回のトワイライトツアーに参加し、安乗埼灯台の魅力を体感してみてはいかがでしょうか?